新築で建てる? 中古物件をリノベーションする? メリット・デメリットを比較!

マイホームを計画中の方でしたら誰しも、より良い立地に暮らしやすい間取り、住み心地、デザインなど、理想の住まいを一度は思い描いたことがあるでしょう。夢は際限なく広がりますが、予算には限りがあります。 そんな時に思い浮かぶのが、新築よりも抑えた価格でデザイン性や住み心地にこだわれそうな「リノベーション」という選択。果たして、新築物件とリノベーション物件、どちらを選べばよいのでしょうか? それぞれのメリット・デメリットをご紹介します。

新築物件のメリット

新築物件のメリット

自由設計で理想の間取りやデザインに

新築で家を建てる最大のメリットは、まっさらな状態から家づくりを計画できること。新築一戸建ては大きく、「建売住宅」「注文住宅」「規格住宅」に分けることができますが、注文住宅であれば、ライフスタイルに合った間取りや設備、好みを反映したデザインも自在で、理想の住まいを追求できます。 規格住宅の場合は大まかな仕様が決まっていますが、お好みの商品を選ぶことで、イメージに近い家づくりが可能です。リノベーションで間取りやデザインを変えることはできても、家の形を変えることは難しいですから、外観にこだわりたい方は特に新築が向いているでしょう。

最新の耐震性能をクリアしている安心感

新築で家を建てる際は、最新の耐震基準に基づき家を建てる必要があります。耐震性能にさほどこだわりがなかったとしても、法律を遵守して家を建てた時点で、一定以上の耐震性能を確保していると考えられます。 また、耐震技術も建材も、日進月歩で進化を続けています。リノベーション物件も耐震工事により耐震性能を高めることはできますが、新築物件の方が一歩リードしていると言えるでしょう。

保証や税制の優遇が大きい

新築物件を購入した場合、引き渡し後10年間は売り主が責任をもって修理すること(瑕疵保証責任)が「住宅瑕疵担保履行法」という法律で定められています。 柱や梁、耐力壁といった構造上の主要部分と、雨風を防ぐ外壁や屋根、窓などを対象とし、例えば雨漏りなどの欠陥(瑕疵)が発覚した場合、補修費用を購入者が負担せずに済む仕組みとなっています。

また、税制面でも、新築物件の方が手厚い優遇制度が整っています。例えば、新築物件は最初の3年間(長期優良住宅の場合は5年間)、固定資産税が半額になりますが、中古住宅には、こうした軽減措置がありません(2020年3月末まで適用)。
課税標準額×税率で計算する不動産取得税も、新築物件は課税標準額から1,200万円(長期優良住宅の場合は1,300万円)が控除されますが、中古物件の場合、築年数に応じて1,200万円の控除額が減額されます。いずれの制度も、利用するためにはいくつかの要件を満たす必要がありますのでご注意ください。

新築物件のデメリット

新築物件のデメリット

完成イメージを想像しづらい

注文住宅や規格住宅の場合は更地から、建売住宅の場合も未完成の状態で販売されるケースが多いため、契約を結ぶ時点でどのような家が完成するのか想像しづらい側面があります。間取り図だけを見てもイメージがつかないと思ったら、施工会社に3Dパースの作成などを依頼すると良いでしょう。

中古物件と比べて割高な傾向

新築物件の多くは、不動産会社が売り主となっています。そのため、販売にかかる広告宣伝や、それに伴う営業マンの人件費などが嵩みます。そういったコストが物件価格に上乗せされていることが多く、結果として割高になってしまうのです。

水道やガスの配管整備が必要な可能性も

住宅を建てるにあたり、水道やガスを利用するには、敷地内まで配管を引き込む必要があります。最近はオール電化住宅が増えていますので「ガスは必要ない」という方が多いかもしれませんが、水道が整備されていなければ水を使えません。 もし、購入した土地が一度も家が建ったことのない場所の場合、水道負担金が数十万円かかることを覚えておきましょう。

リノベーション物件のメリット

リノベーション物件のメリット

新築物件と比べて比較的低コストの傾向

木造住宅の法定耐用年数は22年です。そのため、築20年を超えるような物件を購入する場合、ほぼ土地代のみで購入できます。また、中古物件を購入してリノベーションする場合、全面的に手を加えるとしても、構造躯体は既存を活用します。 その他の部分も、状態が良ければ既存を活用することが可能で、コストコントロールがしやすいでしょう。予算的に全面的なリノベーションが難しければ、段階的に手を加える想定で最低限のリノベーションを行い、初期費用を抑えることも可能です。

立地の選択肢が増える

優れた立地であるほど、「既に建物が建っている」という事態に陥りがちです。何かと便利な駅前や、通勤・通学に便利な立地など、特定のエリアに住みたいという希望がある場合は、中古物件にも目を向けることで思いがけない好立地の物件が見つかるかもしれません。

完成後の空間や暮らしをイメージしやすい

既に完成している中古物件がありますから、実際の眺望や日当たり、風通し、騒音といった周辺環境を事前に把握できます。実際に住んでいた人の話を聞くことができる可能性もあります。気になるところをリノベーションにより改善すれば、住み心地を高めることができるでしょう。

リノベーション物件のデメリット

リノベーション物件のデメリット

デザインや間取りの変更に限りがある

築年数が経過した中古物件でも、リノベーションにより新築同様に一新することができます。しかし、構造躯体に手を加えることは基本的にできないため、希望する間取りに変更できない可能性があります。 特に、2×4工法をはじめとする壁式工法で施工された物件は、耐力壁を撤去できず間取りの変更に制約が出るため、購入前に注意が必要です。また、水廻りを移動したい場合も、配管経路を確保できるのか、中古物件を購入する前に確認しておくと安心です。

既存建物の状態により思わぬ費用が発生するリスク

新耐震基準が施行された1981年以前に建てられた建物は、現行の耐震基準を満たしていない可能性が高く、耐震工事が必要になります。耐震性に問題がなくとも、経年劣化が進んでいて、多額の修繕費用がかかるケースも少なくありません。 構造躯体の劣化は素人に判断しづらく、気づかずに購入してしまう可能性が高いため、中古物件を購入する前に、ホームインスペクション(住宅診断)を受けると良いでしょう。不具合があれば、それを踏まえて購入価格交渉ができますし、修繕費用をかけても購入するメリットがあるのか、冷静に判断することもできます。

利用できるローンの選択肢が少ない

中古住宅を購入する際は住宅ローンを利用できますが、リノベーション費用は一般的に、リフォームローンにより資金を調達します。リフォームローンは住宅ローンと比べて金利が高く、借入限度額は住宅ローンより少額。合わせて返済期間も短めに設定されています。 物件費用とリノベーション費用を1本化し、住宅ローンで借り入れできれば、抑えた金利で借り入れができるでしょう。対応している金融機関は限られているため、注意が必要です。

まとめ

新築物件とリノベーション物件、それぞれにメリットとデメリットがあり、どちらを選択すべきなのかは、住宅に求めることやライフスタイルによって異なります。例えば「二世帯住宅にしたい」「ビルトインガレージをつくりたい」といった希望がある場合、新築の方が希望をかなえやすいでしょう。性能や保証面の安心感も、新築に軍配が上がります。 一方、立地にこだわりたい、抑えた価格で希望をかなえたいと考えている方にとって、中古物件を購入してリノベーションをする選択は魅力的です。「相続した古家を取り壊して建て替えるか、リノベーションするか迷っている」という場合は、建物の状態などにより、ベストな選択が変わってきます。

高品質な住宅をお手ごろな価格で購入できる規格住宅なら、予算をおさえて建て替えることが可能です。規格住宅についてはこちらの記事「規格住宅」とは? ~注文住宅との違いやメリット・デメリットを解説~ をご覧ください。

住まいに何を求めているのか、予算と希望を明確にして、後悔のない選択をしてくださいね。

古家を新築規格住宅に建て替えたSさん

古家を新築規格住宅に建て替えた経験談
新築規格住宅へ建て替えたSさんのインタビュー記事
住宅ライター 斎藤 若菜
住宅ライター 斎藤 若菜

ラジオパーソナリティを経てフリーライターに。
住宅・インテリア・不動産分野を中心として、介護・グルメ・トラベルなどのジャンルでも執筆。
リフォームや注文住宅関連の住宅情報誌をはじめ、雑誌、書籍、新聞、インターネットなどのさまざまな媒体で取材・執筆を手掛けている。

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新築一戸建て注文住宅購入者のインタビュー記事
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