子どものスマホデビューは何歳から? 子どもを守るペアレンタルコントロールやスマホルールの重要性

デジタル化が進んでいく社会において、子育て中の親御さんを悩ませるのが「子どもに何歳からスマホを持たせるか?」という問題です。内閣府の「令和4年度 青少年のインターネット利用環境実態調査」によると、10歳から17歳までのインターネット利用率は98.5%、そのうちスマホの利用率は73.4%となっていることが分かりました。さらにスマホデビューの時期も低年齢化が進んでいて、小学校低学年から持ち始める子もいるのだとか。しかし、SNSトラブルやネット犯罪、長時間利用などの不安もつきまとうため、子どもにスマホを何歳から待たせるか、親御さんも慎重になりますよね。そこで、ネットリテラシーの専門家であり10代のSNS事情やネットトラブルにも詳しいITジャーナリストの高橋暁子さんに、子どものスマホデビューのタイミングについて伺いました。お子様をスマホ依存やネットトラブルから守るためのアドバイスもあわせてご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

ネットリテラシーのプロ・高橋暁子のプロフィール
高橋 暁子 プロフィール


Tジャーナリスト。成蹊大学客員教授。SNSや情報リテラシー等が専門。SNS、10代のネット利用実態とトラブル、スマホ&インターネット関連事件等をテーマとして、NHK『あさイチ』、NHK『クローズアップ 現代+』などメディア出演多数。『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)など 著作多数。
https://www.akiakatsuki.com/

ITジャーナリストの高橋暁子です。ネットリテラシーや10代のSNS利用の実態、インターネット関連事件などの講演をするなかで、保護者の方から“子どものスマホデビュー”について尋ねられることが多々あります。とくに進学・進級の時期になると、スマホデビューを検討し始めるご家庭が多いようです。しかし、スマホに夢中になることやネットトラブルを心配して、迷われている親御さんも少なくありません。今回はお子様にどんなタイミングでスマホを持たせるべきなのかを考えるとともに、スマホを持たせる際に親がやるべきことについて、お伝えしていきたいと思います。

目次
1.子どものスマホデビューは“スマホを持たないデメリット”を基準にする
2.スマホデビュー時には親子でスマホルールを決める
3.子どものスマホを適切に制限するには「ペアレンタルコントロール」機能を活用
4.親は子どもの手本! スマホの使い方は大人も注意
5.子どものスマホデビューは何歳から? ITジャーナリストに聞くスマホルールの重要性 まとめ

子どものスマホデビューは“スマホを持たないデメリット”を基準にする

子どものスマホデビューは“スマホを持たないデメリット”を基準にする

子どもにスマホを持たせるタイミングについて、進学や進級の時期を想定する親御さんは少なくありません。実際にモバイル社会研究所の調査によると、中学入学前となる12歳からのスマホデビューが最も多いそうです。しかし、「中学生になったから」「周りの友達も持ち始めているから」と“なんとなく”でスマホを持たせることはオススメできません。漠然と年齢や学年を基準とするのではなく、必要性を考えて持たせるべきでしょう。

そこで私が提案しているのが、“スマホを持たないデメリット”を基準にすることです。部活の連絡網がLINEグループだからスマホで確認できないと困るなど、大きなデメリットが生じる場合は持たせて良いと思います。また、親御さんから見ればスマホが必要ない状況でも、お子様自身が持ちたがるケースもありますよね。その際にはスマホを持ちたい理由や「何に使いたいのか」「どのように使うか」をプレゼンさせてみてはいかがでしょうか?

プレゼンで親御さんが納得できたならスマホを持たせる、納得できなければリジェクトして、再び考え直させましょう。親御さんを納得させるために、利用時間の長さや安全利用についても考えて提案してくるはずです。お子様がスマホの適切な使い方について、しっかり考える機会にもなりますよ。

周りの友達がスマホを持ち始めたことからお子様の「仲間はずれ」を懸念する親御さんもいるかと思います。しかし、必ずしもそうした事態になるわけではありません。私の息子は中学二年生でまだスマホを持っていませんが、周りの友達とは良好な関係のようです。部活に関するLINEも家族共有のタブレットで確認しているので、問題なく学校生活を過ごしていますね。このようなケースは我が家に限ったことではありません。

自分専用のスマホがなくても共有タブレットやパソコンなどで代用できるケースは多いですし、何より学校やプライベートで友達と問題なくコミュニケーションが取れていれば良いのです。ただ、「みんながスマホを持っているから、子供にも持たせてあげたい」と思う親御さんの気持ちは否定しません。その場合は、さまざまなリスク管理やトラブル対策をしっかりとおこないましょう。

子どもを守るために知っておくべきスマホのリスク

子どもを守るために知っておくべきスマホのリスク

スマホは便利なツールである反面、スマホ依存のリスクがあります。そもそもスマホアプリやスマホゲームなどは、頻繁に長時間利用したくなるようにつくられていますから、大人であってもついつい使いすぎてしまうものです。それが子どもであれば、なおさらスマホ依存のリスクが高まると言えるでしょう。スマホに夢中になってしまうと、学校の宿題や家庭学習をする時間が減ってしまったり、睡眠時間を削ってしまったりと、日常生活や健康に支障をきたしてしまう可能性があります。そうしたリスクを親御さんがまず知っておくことが大切です。

スマホを使い始めると、SNSやオンラインゲームなどを通じて、学校の友達以外とつながる可能性もあります。未成年がネット経由で誘拐や性被害に遭う事件や、金銭トラブルなどが増えており、世間を騒がせている「闇バイト」に青少年が巻き込まれるケースも少なくありません。SNSトラブルやネット犯罪の事例は親御さんが常にアンテナを張り、話題としてお子様にも共有しましょう。この共有はスマホを持つ前も持ち始めてからもしっかりとおこなってください。

SNSやアプリ、インターネットのリスクを親子で共有しておくことで、お子様自身、いつからスマホを持つべきなのかをよく考えるようになります。ちなみに我が家では小学6年〜中学1年のころに持たせようと考えたことがあるのですが、息子は私のネットリテラシーに関する著書を読んだり、テレビを見たりしていたからか、「怖いし、なんか面倒くさいからまだいらない……」と言って拒まれましたね(笑)。

スマホやインターネットのリスク、SNSトラブルについて詳しく知りたい方はコチラ

小学生にスマホはまだ早い? オススメはGPS端末

小学生にスマホはまだ早い? オススメはGPS端末

親御さんが共働きであったり、お子様が塾などに通い始めたりした際に、連絡手段が必要となってスマホを渡すケースもありますが、小学校低学年の場合はキッズケータイやGPS端末でも問題ないと思います。いろいろなデバイスがあるなかでも、ALSOKのGPS端末「まもるっく」などがオススメです。あらかじめ設定した場所に入ると通知が来る仕組みになっているので、学校や塾などに到着したことがわかって安心できます。また、通話も「自動着信」の機能がとても便利です。帰宅が遅いときなどに電話をかけた際、子どもが着信に気付かなくてつながらず、心配になることってありますよね。しかし、「まもるっく」で自動着信設定をしていれば、自動的につながってハンズフリー通話となるため、その場で電話に出れなくても通話の声が聞こえて気付きやすいんですね。

まもるっく以外にも「みてねみまもりGPS」などもオススメです。「子どもに連絡手段を与えたいけれど、スマホはまだ早いかも……」と迷っている親御さんは、ぜひGPS端末も検討してみてくださいね。

スマホデビュー時には親子でスマホルールを決める

スマホデビュー時には親子でスマホルールを決める

お子様がスマホデビューをするときは、スマホルールを定めましょう。「長時間利用をさせない」「SNSで知らない人とつながらない」など、リスクを避けるための約束ごとを考えて、親子で「なぜこのルールが必要なのか?」をしっかりと話し合ったうえで決めていくことが重要です。

いくつかスマホルールの例を挙げるなら「1日の利用は○時間」「夜○時以降は使わない」「勉強中や食事中は触らない」などが基本的なところでしょうか。夜間は親御さんが預かるという約束をしても良いですね。オススメなのは「スマホはリビングで使う」というルールです。家族が集まるスペースでは怪しいサイトや危険な人と出会うような使い方はしにくいので、トラブルの抑止効果があると思います。リビングで使うルールを設定すればスマホ利用によって家族のコミュニケーションが減ることも防げますし、SNSトラブルなどがあったときにお子様が相談しやすくなりますよ。

SNSを利用するならば「悪口を書かない、送らない」「知らない人とつながらない」「友達であっても裸や下着姿の写真は送らない」などもルールとして決めておきましょう。大人にとっては当たり前のことでも、お子様はその危うさを知りません。大きなトラブルや被害に発展する可能性も伝えたうえで、ルールに加えると良いですね。

そして、必ず入れてほしいのが「アプリのインストールは許可制で」というルールです。SNSや動画サイトの広告から怪しいアプリをインストールして個人情報を入力してしまったり、ウイルス入りのアプリだったためにスマホの情報を抜かれたりと、さまざまな被害が報告されています。そもそも子どもがアプリの利用対象外の年齢だった、ということもありますね。アプリ経由の危険を回避するために、アプリは公式ストアから、親の許可を得たうえでインストールすることをしっかりと約束しましょう。

子どものスマホを適切に制限するには「ペアレンタルコントロール」機能を活用

子どものスマホを適切に制限するには「ペアレンタルコントロール」機能を活用

スマホルールを決めても、自分の意志だけで守れる子どもは多くありません。そこで役立つのが「ペアレンタルコントロール」機能です。ペアレンタルコントロールとは「親の管理・制御」という意味で、デバイスやアプリに時間やアクセスの制限をかけること。ペアレンタルコントロールを利用することで、ルールが守りやすくなるというわけです。

私のもとには、子どものインターネットやSNS利用による親御さんからの相談が多く寄せられます。ネット依存で学校に行けない、変なアプリをインストールしている、夜中まで使って寝不足、知らない間に高額課金……実はこうした相談の大半が、ペアレンタルコントロール機能によって防ぐことができるんです。実際に、SNS経由で犯罪被害に遭った子どもの9割近くが、フィルタリングされていないスマホを使用していたことが、警察庁の調べで分かっています。子どもを守るためにはペアレンタルコントロールが必須だということを覚えておきましょう。ここからは主なペアレンタルコントロール機能について解説します。

●iPhone「スクリーンタイム」
iOSの「設定」から「スクリーンタイム」をオンにします。そこから「休止時間」「App使用時間の制限」「常に許可」「コンテンツとプライバシーの制限」の4つが設定可能です。「休止時間」は使用しない時間帯を設定する機能で、夜間の利用などを制限できます。「App使用時間の制限」は対象のアプリごとに利用時間を決められるので、ゲームやSNSの使いすぎを防ぎます。「常に許可」は休止時間でも使えるアプリを設定できるので、電話やマップなどは許可しても良いでしょう。「コンテンツとプライバシーの制限」は、不適切なコンテンツをブロックできる機能です。アプリ内課金などの禁止、細かなコンテンツ制限も可能なので、お子様を有害なコンテンツから守れます。

●Android「ファミリーリンク」
お子様の端末がAndroidの場合はGoogleの「ファミリーリンク」のアプリで管理が可能です。ファミリーリンクでは「アクティビティレポート」でアプリごとの使用時間を確認でき、「1日の利用時間の上限」と「おやすみ時間のスケジュール(デバイスをロックする時間)」で時間制限も可能。アプリのダウンロードの許可・ブロックや、各アプリの設定へのアクセスが親のデバイスからできる点も安心です。ファミリーリンクは親御さんのスマホがiPhoneであっても利用できますよ。また、インターネットに接続されている状態であれば、スマホを持ったお子様の位置情報の確認も可能です。

子どもを守るためにはペアレンタルコントロールが必須

こうしたペアレンタルコントロール機能は、スマホだけでなく、家庭用ゲーム機やアプリ、SNSなどにも搭載されています。それぞれの制限機能は、デバイスをつくるメーカーやアプリ運営会社がさまざまなトラブルを把握しているからこそ生まれたものです。いろいろな設定があって「難しい」「わからない」と感じることもあるかもしれませんが、ぜひ親御さんにはペアレンタルコントロール機能について学んでほしいと思います。YouTubeなどに画面付きで解説する動画などもあるので、お子様にスマホを持たせる前に勉強しておきましょう。

多くの子どもは制限を「いらない」と言うと思います。しかし、スマホルールもペアレンタルコントロール機能もお子様の安全のために必要なことです。なぜ制限が必要なのかをしっかりと理解してもらってから、スマホを渡すようにしましょう。また、お子様の年齢が上がってきたら、成長に合わせて制限を緩めることもあると思います。その際にもお互いが納得できるまで話し合って、同意のうえでルールと設定を変えていくのがオススメです。

親は子どもの手本! スマホの使い方は大人も注意

親は子どもの手本! スマホの使い方は大人も注意

スマホの使い方は、親御さん自身も気を付ける必要があります。たとえば食事中にスマホを触ったり、時間を忘れてゲームに熱中したり……子どもがやっていたら注意するのに、自分自身はやっていたりしませんか? 親は子どものお手本ですから、お子様が小さなころから見習ってほしいスマホの使い方を意識してください。親のスマホ利用時間が長いほど、子どもの利用時間も長くなる傾向にありますので、お子様の前ではスマホばかり見ずに家族とのコミュニケーションを楽しみましょう。

子どものスマホデビューは何歳から? ITジャーナリストに聞くスマホルールの重要性 まとめ

子どものスマホデビューは、多くの保護者が悩む問題のひとつです。大切なのは“必要性”と“リスク”について、スマホを渡す前に親子でよく考えることです。親御さんの考えを話して、お子様の意見も聞いたうえでスマホを持たせるようにしましょう。スマホデビューの際には必ずルールを定めて、ルールを守るためにペアレンタルコントロール機能を活用することも重要です。子どもがどんなに大人びていて、スマホやネットの知識が豊富でも、未成年のうちは親が見守る必要と責任があります。親御さんもスマホの機能やネットリテラシーについて学び、しっかりとお子様を守っていきましょう。

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