一戸建ての新築住宅を購入する場合、表札は設置する? 表札を出すメリットとデメリット、注意点などを解説

表札は、誰の家であるかを示す「住まいの顔」とも言われます。かつては家族全員の名前が記された表札をよく見かけましたが、最近はプライバシーへの配慮から、表札そのものを出さない住宅も増えています。では、表札を設置するとどのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。また、表札を設置する場合に注意したほうが良い点についてご紹介します。

表札は設置しなければいけないの?

住宅に表札は設置する必要があるのか

個人の住宅に表札を設置することに、法的な義務はありません。個人の任意とされているため、最近は一人暮らしの賃貸住宅などでは表札を設置しないケースが増えています。
SUUMOジャーナル「表札に関する調査」によると、賃貸住宅の場合、表札を出していない人が7割以上を占めているのに対し、持ち家の場合は77.3%が表札を出しているという結果でした。 ではなぜ、持ち家では表札を設置する人が多いのでしょうか?マイホームに表札を設置するメリットとデメリットを見ていきましょう。

マイホームに表札を設置するメリットとデメリット

メリット デメリット
・郵便物などの誤配や遅配を防ぐ
・来訪者にとって分かりやすい
・ご近所づきあいがしやすくなる
・災害時に援護を受けやすい
・第三者に名前を知られてしまう
・家族全員の名前を載せると家族構成も知られてしまう
・訪問営業のターゲットになりやすい
マイホームに表札を設置するメリットとデメリット

マイホームに表札を設置することには、メリットもありますがデメリットもあります。

一戸建て住宅に表札を設置するメリット

一戸建て住宅に表札を設置するメリット

一戸建て住宅では、玄関や門などに表札を設置することで郵便物や宅配物、デリバリーなどの誤配達や配達の遅れを防ぎ、誤配達による個人情報の漏洩を防ぐことができます。
配達員は住所を元に届け物を運びますが、表札が設置されていないと本当にこの家で合っているのか確認が取れません。表札を設置していないと、重要なお知らせが手元に届かなかったり、遅延したりする可能性があるだけでなく、誤って届けられた郵便物をもとに個人情報が他人に知られてしまうリスクもあります。表札により誤配達を防ぐことでプライバシーの保護に繋がる可能性もあるのです。
また、連絡先が記載されていれば電話でどの家なのか受取人に確認を取ることができますが、電話に出ることができなかった場合、誤配達を防ぐため、家の前まで来たのに届け物を持ち帰ってしまうことも多いようです。表札があれば、双方の手間や時間のロスをなくすことができます。
住所や地図をもとに訪れる来訪者にとっても、表札を掲げておいた方が分かりやすいでしょう。「決まった人しか家に来ることがない」「誰か来るときには必ず迎えに行く」ということであれば問題ありませんが、友人や知人が遊びに来ることが多い方や、仕事関係の来客が多い方であれば、表札を設置しておいた方が親切です。

ご近所づきあいの観点からも、表札の設置は有効です。引っ越しの際にあいさつをするとは思いますが、表札が出ていないと名前を覚えてもらいづらく、近所の方々と距離が縮まらないこともあります。特に、似たサイズ・デザインの家が並ぶ新興住宅地ではその傾向が強いようです。表札の設置がコミュニケーションを育むきっかけとなり、円滑な近所付き合いに繋がるかもしれません。

また、災害時の安否確認がしやすくなったり、救護を受けやすくなったりするというメリットもあります。大規模災害時には、地図をもとに救助や支援が行われます。その際に使用されるゼンリンの住宅地図には、建物名やそこに住む居住者名が記載されています。この居住者名は、ゼンリンの調査員が表札を目で見て確認し、書き込んだデータです。表札を設置することにより、災害時「この家は空き家でなく〇〇さんがここに住んでいる」ということを認識してもらいやすくなります。

一戸建て住宅に表札を設置するデメリット

一戸建て住宅に表札を設置するデメリット

一方、表札を設置することで知らせる必要がない第三者に名前を知られてしまうリスクがあります。住所と名前を結びつける情報ですので、個人情報が特定されてしまう可能性はゼロではありません。表札の設置場所が道路に面している場合は、グーグルストリートビューなどにも表札が映りこんでないか定期的に確認した方がいいでしょう。

家族全員の名前を載せている場合は、名前以上の個人情報を知られてしまうこともデメリットです。空き巣は、事前に下見をして住んでいる人の家族構成や生活時間などを探ると言われています。家族全員の名前を載せてしまうと、性別や家族構成を周知してしまうことになるので、要注意です。

表札に記載した情報をもとに、訪問営業のターゲットになりやすいという問題もあります。訪問販売や悪徳セールスに遭う可能性を少しでも軽減したいということであれば、表札を設置しないという選択も視野に入れるべきでしょう。

一戸建て住宅に表札を設置する際の注意点

一戸建て住宅に表札を設置するにあたり「どこに設置するのか」「どれだけの情報を記載するのか」は考えておきたいポイントです。それぞれの注意点は以下の通りです。

一戸建て住宅の表札はどこに設置する?

一戸建て住宅の表札はどこに設置する?
株式会社ユニソンの宅配ボックス一体型タイプの機能門柱「ミース」

一戸建て住宅の表札は、インターホンとともに門柱に設置する方が多いようです。


マンションなどの集合住宅と異なり、一戸建て住宅の場合は表札をどこに設置するか自分で決めることができます。玄関ドアの横に設置する方法もありますが、敷地に入らないと名前を確認できない点がネックです。防犯性やプライバシーに配慮するのであれば、敷地境界線近くに設置したいところです。
おススメは門袖や門柱への設置です。特に、省スペースで設置できる門柱が人気です。郵便ポストや宅配ボックス、インターホンをまとめてコーディネイトできるとよいですね。
*株式会社ユニソンの宅配ボックス一体型タイプの機能門柱「ミース」の詳細はこちら

表札に記載する情報は最低限がおススメ

表札に記載する情報は最低限がおススメ
ヤマソロのタイル表札「Rect(レクト)」

表札は漢字やローマ字、番地入りなど様々な表記方法があります。

表札に出す情報は最低限をおススメします。個人の特定につながりやすい漢字のフルネームや性別や家族構成などが分かる家族全員の名前は出さず、名字だけが無難です。珍しい名字の場合は、名字だけで個人が特定できてしまうこともあります。漢字ではなくローマ字で表記するなど工夫しましょう。どうしても名前を載せたくない場合は、番地のみ記載する方法もあります。
*ヤマソロのタイル表札「Rect(レクト)」の詳細はこちら

一戸建て住宅の新築時に表札を設置するポイントまとめ

個人情報に敏感な時代になり、一戸建て住宅の新築時に表札を設置するかしないか、悩んでいる方は多いと思います。表札を設置するメリットとデメリットのどちらも理解した上で、どこまで情報を公開するのか決めることが大切です。この記事を参考にしていただけると幸いです。

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