家庭学習サポート専門家が習い事のトレンド分析 & 子どもにオススメの習い事を紹介

私たち親世代が子どもだったころに比べて、今はより多くの習い事があるように感じます。お子様の習い事を選ぶときは、本人のやりたいことをさせてあげたい、でも今後の人生に役立つものも習わせたいと思うのが親心。しかし、お金も時間も無限にあるわけではありません。どんなポイントを重視して選んだら良いのか、迷っている方も少なくないでしょう。そこで、家庭学習サポート専門家で、子どもの習い事に関する情報発信もされている大沢有貴子さんに、トレンドやオススメの習い事を伺いました。

家庭学習サポート専門家・大沢有貴子のプロフィール
大沢有貴子

家庭学習サポート専門家
子どもの家庭学習のサポート方法を、教育・受験情報メディアを通じて発信中。「中学受験ナビ」「All About NEWS」「まいどなニュース」「BRAVA」などにて、保護者の不安に寄り添うアドバイスを心がけている。自身も教育ママ業を趣味のように楽しみ、お金も手間もなるべくかけず家庭学習をサポートする方法を追及。幼児食インストラクター、食育アドバイザー、食生活アドバイザーでもあり、モンテッソーリ教育講座の企画も行う。
公式HP:https://yukiko-ohsawa.amebaownd.com/
Twitter:https://twitter.com/OhsawaYukiko

家庭学習サポート専門家の大沢有貴子です。最近はスイミングやそろばんなど定番の習い事に加え、新しいものも次々と増えているので、目移りしてなかなか決められないのではないでしょうか? 私も子どもたちの習い事ではさまざまな経験をしました。その経験も加味しつつ、習い事選びのポイントやオススメ、トレンドをお伝えしていきたいと思います。まずは、マイホームマーケットでおこなった子どもの習い事に関するアンケートについて、見解をお話いたします。

【マイホームマーケットのアンケート結果はコチラ】
子どもの習い事ランキング2022 男女別/年齢別など

令和の習い事事情 掛け持ちはどのくらい? 費用や送迎は?

家庭学習サポート専門家が分析! 子どもの習い事アンケート2022

子どもの習い事アンケート2022「習い事を始めたきっかけ」

「習い事を始めたきっかけ」を見てみると、子どもの意向に比べて親の意向が圧倒的に多いですね。自らの人生経験を活かして、子どもがやりたいことよりも親がさせたいことを優先するご家庭もあるのでしょう。アンケートでは、バランスを取って子どもと親がひとつずつ選んだという回答もありました。考え方はそれぞれですが、親と子は別人格であることを忘れないようにしましょう。親の意向で習い事を決めても良いのですが、実際に習い、上達しようと頑張るのは子どもです。親の基準で練習をさせようとしたり、結果を求めすぎたりせず、あくまでもサポートに徹してくださいね。

また、子どものやりたいことを見つけるためには、本人の興味関心を見逃さないようにしましょう。普段のコミュニケーションや生活を見守るなかで、子どもが興味を示すものにアンテナを張って、いつでも手助けができるように意識すると良いですよ。

子どもの習い事アンケート2022「習い事を始めた年齢」

次に「習い事を始めた年齢」を見ていきましょう。3〜4歳から始めるケースが多いですね。確かに、幼稚園に入るころに習い事を始めるといった風潮はあります。たとえば「3歳までにピアノを始めると絶対音感が身に付く」といった話を耳にしませんか? しかし、鍵盤をうまく押せるように指が発達するのは5歳くらいからと言われています。発育しないうちに始めると身体に負担がかかる可能性があるので、年齢にとらわれず、興味をもったタイミングで始めるのが良いでしょう。それに、先生とのコミュニケーションがスムーズに取れるようになってからのほうが、早く習得できることもありますよ。

運動系の習い事は5〜9歳ごろにチャレンジするのがオススメ。この時期は、脳と身体を結び付ける神経が著しく発達する大切な時期で、「プレ・ゴールデンエイジ」と呼ばれています。プレ・ゴールデンエイジには、神経系に多くの刺激を与えるような“走る・跳ぶ・蹴る・投げる・打つ”といった基本的動作を含む、全身を使った遊びが推奨されているんです。神経系は5歳ごろまでに成人の80パーセント、12歳ごろまでにはほぼ100パーセントまで発達すると言われているので、コレ! と限定せずに何でもやってみるのが良いと思います。

さらに、9〜12歳くらいには、一生に一度だけ訪れるという身体能力や運動能力が最も伸びる黄金期、いわゆる「ゴールデンエイジ」を迎えます。そのときのために、プレ・ゴールデンエイジにしっかりと土台をつくっておく、ということも検討してみてください。

小学校高学年からは勉強時間が増え、中学に上がると部活動も加わります。ゴールデンエイジを過ぎたら、無理をせずにボーッとできる、頭をリセットできる時間をつくってあげましょう。習い事に多くの時間を割くのは12歳ごろまでを目安に、ということも意識しましょう。

子どもの習い事アンケート2022「習い事による子どもの変化」

習い事が子どもに与える変化についてはどうでしょうか。アンケートを見ると、「体力」「精神力」が身に付いたとの回答が多いですね。習い事を通して失敗や成功体験を積み重ねることで、自己肯定感やコミュニケーション力などさまざまな能力の向上につながっていきます。どんな習い事を選んでも、現代社会を生き抜くために必要な能力が育まれるとも言えますね。

子どもの習い事アンケート2022「習い事の費用」

費用については「ほかのご家庭はどれくらいなの?」と気になっている親御さんは少なくないでしょう。ひと月に「1〜3万円」が過半数を超えていますが、注意点がひとつあります。幼児期の習い始めは月謝が低額ですが、小学校に上がると週1回だったものが2〜3回に増え、それにともなって月謝も上がるケースが多いということ。いつの間にか思わぬ負担になっていたとよく聞くので、習い事を始めるときに先のことも確認してみてください。

親御さんの負担は、費用以外にもあります。送迎が必要な場合も多いですし、下に小さいお子様がいるとさらに大変ですね。バレエやダンスのようなステージ系習い事の発表会では親が会場準備や受付、子どもの誘導や着替えなど、当日の裏方作業をお願いされるケースもあります。運動系は試合や遠征などがあり、親御さんの協力が必要とされるでしょう。そのためには親同士が良好な関係を築いておく必要がありますし、何かと負担になることが多いんですね。事前に確認できるポイントは押さえて、無理のない範囲で頑張りすぎないようにしましょう。

リーズナブルな月謝で通える習い事

リーズナブルな月謝で通える習い事

公民館などの公共施設で開催されている自治体主催の習い事は、親御さんの手伝いもさほど必要なく、月謝もリーズナブルなのが魅力。単発や短期集中開催も多いので、チャレンジしやすいですよ。塾に行かせたいと思ったら、シルバー人材センターの学習教室をチェックしてみるのも良いでしょう。元学校教員など、経験豊かな方が丁寧に見てくれます。自治体の広報誌やホームページなどを通じて募集することが多いので、日頃からアンテナを張ってみてください。

習い事とは少し違いますが、子どもの体験や学習の場として、イベントに参加するのも良いですね。夏休みに開催される「こども霞が関見学デー」は、霞が関の各府省庁を職場見学できるプログラム。対象年齢は幼児〜中学生までで、オンラインも用意されているので全国どこからでも参加できます。各自治体でも同時に体験イベントが実施されますよ。

もうひとつオススメしたいイベントが「ひらめきときめきサイエンス」。小学校5年生〜高校生を対象に、大学や研究機関の最先端の研究成果に触れられます。こちらは各都道府県で一年を通して開催されているので、お住まいの地域で探してみてはいかがでしょうか。低学年でも参加できる同じようなイベントが、公共施設で開催されることもあります。こういったイベントに参加すれば勉強への意欲を高められると思いますし、いろいろな職業について知るチャンスでもあります。教育イベントのチェックには情報配信サイト「リセマム」が重宝しますよ。

家庭学習のプロがオススメする習い事は「英語・英会話」

家庭学習のプロがオススメする習い事は「英語・英会話」

今では数多くの習い事がありますが、私のイチオシは「英語」です。2020年度から小学校3〜4年生を対象に外国語活動として英語が必修化され、5〜6年生で教科化されました。小学校では単語や文法は習わず、コミュニケーションを重視した学習内容になります。会話のなかで「過去形」を使う場面が必然的に出てくるので、中学校では過去形を理解している前提で授業が進められるわけですね。

さらに大学入学共通テストでは設問がすべて英語で、配点のうち半分がリスニングになりました。社会のグローバル化に合わせて、英語は必須と言える状況なんですよ。学問としてはもちろん、英語が習得できていれば海外のYou TubeやInstagram、映画や音楽などのエンタメをより楽しめるので、人生が豊かになるはず。幼児でも小学生でも、年齢に関係なく習い始めるのが良いと思います。

オンラインで学ぶ英語・英会話レッスン「Global Step Academy」

英語・英会話レッスンでオススメなのは、「Global Step Academy」。運営するインターナショナルスクールのカリキュラムに沿ったレッスンを受けられます。基本を学ぶものから、英会話をしながら算数やプログラミングが学べるコースもあり、内容が充実していますね。オンラインなので自宅にいながら質の高い英語が学べますよ。

手間もお金もかけずに英語が学べる! オススメ無料コンテンツ

私が家庭学習のアドバイスをするときは「手間もお金もなるべくかけずに」をモットーとしています。安くて面倒がないに越したことはありませんよね(笑)。習い事ではありませんが、英語を学ぶなら次の2つもオススメです。

●小学生版も登場! NHKラジオ「小学生の基礎英語」
小学生の基礎英語」は1講座10分で週3回放送されていますが、タイミングが合わなくてもストリーミング配信されているので、学びたいときに学べます。英語の4コマ漫画のオチを考えたり、全国の小学生の悩みや質問に電話で答えてくれたりといった参加型のコーナーもあります。楽しく学べる企画がたくさん用意されていますし、テキストを購入すればより効率的に学べますよ。

●ゲーム感覚で楽しめる語学学習アプリ「Duolingo」
Duolingo」は年齢関係なくゲーム感覚で英語が学べます。アプリ内課金はありますが、無料で仮定法まで習得可能。シンプルでわかりやすく、イラストもかわいいので馴染みやすいのが魅力ですね。

「プログラミング教室」で伸ばせる能力は? 社会で役立つ習い事もオススメ

「プログラミング教室」で伸ばせる能力は? 社会で役立つ習い事もオススメ

「プログラミング教室」も英語・英会話に並ぶオススメの習い事です。プログラミング教育は、2020年に小学校で必修化され、2021年には中学校の技術・家庭で内容が拡充されました。そして2022年度に高校へ入学した子どもたちは、新しく「情報」を学んでいます。さらに、この世代の子どもたちが大学受験をする2025年からは、大学入試共通テストに「情報」が加わるというわけです。すべての子どもたちがプログラミングを学ばなければいけない状況に置かれることもあって、幼児向けの教室も開設されてますし、小学校低学年ならほとんどの教室に通えますよ。

プログラミングを学ぶことで養われるのは、問題解決力と論理的思考力です。トライアル&エラーを基本としており、たとえば自分でつくったプログラムがうまく動かなかったら、どこがおかしいのか、どうやったら動くのか、ちゃんと動くまで何度も繰り返します。そうするうちに問題解決力が身に付くんですね。また、現代を生き抜くうえでは必須とも言える論理的思考は、相手が勘違いしないように情報を整理して伝える力です。機械は明確に伝えないと動いてくれず、人間のように忖度は通用しません(笑)。また、ロジカルな人は冷たいという印象があるかもしれませんが、相手に合わせる、相手を思いやる気持ちがないと向上しない能力と言われています。これからの情報化社会を生き抜くためだけでなく、人間力を高めるためにもプログラミング学習が大いに役立つでしょう。

人間力を高めるためにもプログラミング学習が大いに役立つ

プログラミング教室のなかには「Minecraft」などのゲームを使うところもあります。私は「習い事にゲーム!?」と思ったのですが、老いては子に従え。時代は大きく変わり、eスポーツがオリンピック競技に採用されるかもしれないほどです。10年、20年後はまったく違う世の中になっているでしょうから、試しに習わせてみるのも良いと思いますね。

アクティブラーニング×プログラミング「SchooMy(スクーミー)」

最近、いいな! と思ってチェックしているのは「SchooMy」というオンラインのプログラミング教室で、ビデオ通話やチャット、マンツーマンの授業が毎日おこなわれています。現在の学校教育では、子どもたち自身が課題を見つけて考え、解決していくことが重視されており、SchooMyもその流れに沿ったカリキュラムが組まれているところがポイント。一方的な講義形式ではなく、子どもたちが能動的に考えるアクティブラーニングで学べるのでオススメです。

プログラミング以外にもある!? 論理的思考を鍛える習い事

プログラミング以外にも論理的思考力を養う教室があります。それが出口汪先生の「出口式みらい学習教室」です。すべての教科の土台と言える論理的思考力を養うために「論理国語」をベースに学びます。2022年度から高校の現代文が「論理国語」と「文学国語」の選択制へと変わりました。論理国語とは、さまざまな文章を幅広い視点で理解し、自由な発想で自分の考えを論理的に伝えることを目的に科目として採用されたものです。出口式みらい教室は2歳から始められるので、幼いうちから人間力を高めることも期待できます。教室は全国展開されていて、オンライン受講も可能ですよ。

トレンドはオンライン? 親世代にはなかった子どもの習い事

トレンドはオンライン? 親世代にはなかった子どもの習い事

習い事において、ここ数年で一番の変化は「オンライン形式」が増えたことではないでしょうか。オンラインのメリットは、送迎が不要、場所を選ばない、コストが抑えられる、都合が悪いときには授業を振替しやすいなどさまざま。どこにいても学べるので、たとえば自宅にいながら、各国の世界トップクラスの先生からバレエを教わることも可能になりました。今後はスイミングや陸上など、習う“場”が必要なもの以外は、オンライン形式に置き換わっていくのではないかと予想しています。効率的には、対面とオンラインの両方を取り入れたブレンド型がベストでしょう。

また、スイミングや鉄棒のように、習う“場”が必要な運動系の習い事には、新しい形式として家庭教師が登場しました。たとえばクロールで25メートル泳ぐためには、週に1~2回スクールに通うよりも、マンツーマンの短期集中で教えてもらったほうがスムーズにマスターできるかもしれません。家庭教師は1回あたりの金額は高額でも、結果として集団指導よりお金も時間もかからないことがありますので、選択肢のひとつに加えるのも良いでしょう。

オフラインも要注目! 令和の最新習い事

オフラインも要注目! 令和の最新習い事

オフラインの習い事で、私が注目しているものをいくつかピックアップしました。最近は「こんなものもあるのか!」と感心してしまいますよね(笑)。どれも全身を使う運動を含んでいるので、プレ・ゴールデンエイジのお子様ならとくにオススメです。

●アクション・殺陣
最近注目を集めている習い事のひとつとして、アクションがあります。ダンス・ステージ系は以前から人気ですが、子どもの興味に合わせて世界各地の格闘技や武術など細分化してきました。アクションのなかでもオススメは「殺陣」。体幹の強化や正しい姿勢を学べるのはもちろん、言葉遣いや所作の基本、相手との間合いを計るために必要なコミュニケーション力や思いやりの精神も身に付きます。かっこいい! と憧れて習い始める子も多いそうですよ。

●ビジョントレーニング
言葉のとおり“見る力”を高めるトレーニングのことです。たとえば授業中に板書をとるには、目でとらえたものを脳で正しく認識し、手を動かします。目からインプットし、脳で情報を処理、身体を動かしてアウトプットするまでの全体が「ビジョン」です。目のストレッチや粗大運動、目と身体の協応動作などをトレーニングし、視空間認知能力、集中力、判断力、情報処理能力などを向上させるのがビジョントレーニングの目的。6〜13歳までに取り組むと効果が高いので、学力やスポーツのパフォーマンス向上や、発達障害や学習障害の療育のために通う子どもが増えています。

●ミュージカルダンス
劇団四季や宝塚歌劇団のようなミュージカルで踊られるダンスで、バレエをベースにしたジャズダンスを中心に習います。踊ることはとくに楽しいですし、リズム感と柔軟性も養われ、表現力やチャレンジ精神なども高められることでしょう。

家庭学習のプロが提案! 「親子一緒」の習い事とその効果とは?

家庭学習のプロが提案! 「親子一緒」の習い事とその効果とは?

親子一緒に習い事をするのも学びや発見が多いんですよ。親の頑張る姿を、失敗も成功もすべて見せることで、子どもは「自分も頑張ろう」と思い、やる気アップにつながります。さらに同じ体験をすることで難しさや苦労も共有できるので、対等なコミュニケーションの機会も生まれるでしょう。

オススメを挙げるなら、親子で連弾できると楽しいピアノや、お家でも一緒につくれる料理でしょうか。英語を習得して、親子で留学しちゃうのもアリだと思います。お子様が乳幼児ならベビースイミングやリトミックも良いですね。また、ヨガやフラダンスはおばあちゃんも含めた三世代で習う方もいますよ。バレエでは幼児クラスの前段階として親子で参加するクラスも増えているので、バレエに憧れを持つ親御さんはチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

習い事のトレンド分析 & 子どもにオススメの習い事 まとめ

子どもの習い事選びは、バリエーションが多すぎて迷ってしまうかもしれません。そんなときは、まずはお子様の「やりたい!」を尊重してあげましょう。ただし、無理は禁物です。時間、お金、下の子の世話などで親御さんに余裕がないと、お子様も伸び伸びと学べないはず。ご自身のことも大切にしながら、お子様にとって有意義なものを選んであげてくださいね。

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