2022年に実施された「愛犬との旅行に関する意識調査」によると、約84%の方が愛犬との旅行時には自家用車を利用すると回答したそうです。しかし、免許を持っていないなどの理由で、車以外の手段を選ばざるを得ない方もいることでしょう。そこで、『ポチたま』のペット旅コーナーでお馴染みの「松本くん」こと松本秀樹さんに、愛犬と行くペット旅行での移動手段について、アドバイスをいただきました。自家用車・レンタカー・電車などの公共交通機関・船の特徴や選び方、注意点などをご紹介します。さらに松本さんはワンちゃんとの車旅行の達人ということで、ドッグラン完備のオススメサービスエリア10選もお聞きしましたよ!
タレント/ドッグトレーナー/防災士
犬と旅するテレビ番組『ポチたま』の松本くん。18年5ヶ月間、ラブラドール・レトリーバーのまさお君、だいすけ君、まさはる君と旅をしていた。現在は犬関係の資格を多数取得した犬の達人であり、【犬のしつけに犬はいらない】理論提唱ドッグトレーナー。「わんちゃんと飼い主さんの笑顔を増やし、犬が苦手な方の笑顔も守りたい!」&「約20年間、育ててもらっているペット業界をもっと大きく、もっと楽しく、もっと正しく、もっと魅力的に!」するために株式会社まつもとひできを設立。
株式会社まつもとひでき: https://www.youtube.com/@inc-hm/featured
“三度の飯より犬が好き”、ドッグトレーナーの松本秀樹です! ペット番組『ポチたま』にて、18年5ヶ月に渡って3匹の愛犬と旅するなかで、もっと知識や学びを深めたいという思いが生まれました。そこから犬や動物に関わるさまざまな資格を取得し、今ではペット業界発展のために日々奮闘しています。愛犬との旅行を考えたとき、どの移動手段を選択するか迷いますよね。ペットツーリズムが注目されるようになってから、移動手段についてもさまざまな課題が浮き彫りになって、旅行に行きたくても迷いや不安がある飼い主さんが多いようです。そこで、車や公共交通機関などの移動手段別に、僕の経験を踏まえた選び方のポイントや注意点などをお話していきたいと思います。愛犬との旅行に慣れている方にとっても役立つ情報が満載なので、ぜひ最後までご覧ください!
目次
1.散歩から始める旅行までの4ステップ
2.愛犬との旅行を楽しむには? 移動手段を選ぶポイント
3.自家用車orレンタカー? 乗用車orキャンピングカー? 愛犬と行く車旅行のポイント&注意点
4.愛犬と電車やバスで旅するには? 公共交通機関での注意点とアドバイス
5.愛犬との船旅を楽しむためのアドバイス&注意点
6.ペット旅行のプロが教える! 愛犬との車旅行にぴったりなドッグラン完備のオススメサービスエリア
7.愛犬と行くペット旅行の移動手段&オススメサービスエリア まとめ
散歩から始める旅行までの4ステップ
愛犬はもちろん、飼い主さんにとっても初めてのペット旅行は不安なものです。いきなり本番ではなく、まずは乗り物での移動に慣れることから始めましょう。初回の車での移動時間は、ふだんのお散歩の0.5倍を目安にすると良いですよ。1回のお散歩に1時間くらいかかっているのなら、片道30分程度に設定します。乗車後は乗り物酔いしていないかなど、愛犬の様子をよく見てください。大丈夫そうなら様子を見つつ、少しずつ時間をのばして遠出していきましょう。
また、旅行 = 宿泊をイメージされるかもしれませんが、愛犬との旅行は徐々にステップアップしていくのがオススメです。いきなり宿泊するとなれば、環境が変わりすぎて普段しないような行動を取りかねません。そこで、愛犬との旅行を満喫するための4つのステップを提案したいと思います。
【お泊まり旅への4ステップ】
①近場の散歩コース
②近場のドッグランやカフェ
③日帰り旅行(車での短距離移動)
④宿泊旅行(車での長距離移動)
ワンちゃんにとってお出かけの第一歩と言えば、お散歩です。散歩は健康維持のほか、外の世界を知る貴重な機会でもあります。いつも同じコースばかりを歩くのではなく、坂道を上ったり歩道橋を渡ったりと、なるべくバリエーションを増やしましょう。そうすることで、飼い主さんは散歩を通して我が子のいろいろな表情を見ることができると思いますよ。
散歩の途中で名前を呼んだり、「おいで」や「待て」を試したりもしてみましょう。お家では問題なくできることでも、外へ出ると精度が6分の1ほどになると言われています。旅行に行くと目新しいものばかりで、テンションが上って飼い主さんを見向きもしない、なんてことがあるかもしれません。トラブル防止のためにも、散歩中にいろいろ試して、愛犬の性格や行動を把握しておきましょう。
さらに、いつものお散歩から旅行に向けたステップとして、散歩コースに近場のドッグランやドッグカフェを組み込んで、ワンちゃんが見慣れたころに入ってみてください。いつも通っている場所だと、あまり緊張せずに道路の延長くらいの感覚で入れるはず。ドッグカフェなら最初はテラス席、テラスに慣れたら店内の席を利用して、徐々に行けるところを増やしていきます。
ちなみに、犬は初めて行く場所でも通い慣れた場所と似ていれば、「ここ知ってる!」と良い意味で勘違いしてくれます(笑)。旅行先を選ぶ際は、よく利用する施設と似ているところを選んであげると、リラックスしやすくなりますよ。ただし、施設を利用するマナーとして、長毛種や大型犬、換毛期を迎えたワンちゃんには洋服を1枚着せてあげましょう。
愛犬との旅行を楽しむには? 移動手段を選ぶポイント
旅行の移動手段として考えられるのは、自動車または公共交通機関です。でも、自動車なら自家用車やレンタカー、公共交通機関なら電車・バス・飛行機・船とさまざまで、それぞれの環境はまったく異なるんですね。旅行に対して、多くの飼い主さんが心配していることは、「周りに迷惑をかけるのではないか」「愛犬がストレスを感じるのではないか」ということ。どの移動手段を選ぶかによって、心配事もストレス度も変わってくるわけです。
移動手段に自家用車を選ぶ方が多いのは、行動制限されないことが大きな要因だと思いますね。公共交通機関はキャリーバッグに入れて顔を出さないようにしなければならず、鳴いたり吠えたりすれば周囲の迷惑になりますし、アレルギーの方がいればトラブルになりかねません。普段から動物病院などへ行くために公共交通機関を使い、ワンちゃん自身も慣れているのであれば選択肢に入れて良いのですが、自家用車があるなら車が一番だと思います。
小型犬・中型犬・大型犬……愛犬のサイズで移動手段を選ぶポイント
犬のサイズによっても移動手段の選択肢は変わってきます。多くの公共交通機関は、持ち込めるキャリーバッグの大きさが決まっていて、重さはキャリーバッグ込みで10キロ以内がほとんど。小型犬なら問題なく利用できると思いますが、大型犬は子犬でも難しいかもしれません。船は大型犬が利用できるものもありますが、港までの移動手段を考えると車利用は必須になるでしょう。
ちなみに、よく小型犬・中型犬・大型犬と分けられることが多いのですが、明確な基準がないので公共交通機関ではサイズや重さで表記されています。宿によっても表記がまちまちなので、利用機関や施設ごとにしっかりと確認してくださいね。それでは、移動手段別に詳しく解説していきましょう。
自家用車orレンタカー? 乗用車orキャンピングカー? 愛犬と行く車旅行のポイント&注意点
僕は愛犬との旅行は自家用車ばかりでした。理由は、普段から動物病院へ行くときなどに車を使っていたから。しかも、僕や家族のニオイが付いているので、愛犬からすると“知っていて安心できる空間”なんですね。車内で排泄しても周りに迷惑をかけることはありませんし、吠えても大丈夫。飼い主にとっても犬にとっても行動制限が最も少なく、ストレスも最小限で済む移動手段が自家用車だと思います。
免許はあるけれど車を持っていないという方は、レンタカーの選択肢もありますが、愛犬にとっては知らない場所ですし、利用するうえでのルールも厳しい傾向にあります。犬を同乗させる事前申請や、クレートやケージに入れることが必須なのはもちろん、「座席に毛が残っていて掃除のやり直しになった」や「排泄物で汚してしまってクリーニング代を追加請求された」などの話も耳にします。レンタカー会社によってルールも違うので、利用するのであればしっかりと確認し、納得してから使うようにしましょう。
車のなかでもとくにオススメなのは、キャンピングカーです。購入のハードルは高いですが、愛犬のためにキャンピングカーを選ぶ方も増えていて、広くてゆっくり過ごせるのが魅力的。宿を取る必要もないので、終始リラックスして自分たちの好きなペースで行動できますし、災害に遭遇して身動きが取れなくなったときにも役立つ存在だと思いますね。
車 = 楽しい場所! 愛犬が車好きになるヒント
日常生活で車に乗るのが動物病院メインのワンちゃんは、車を嫌がる傾向にあります。車に乗ったら「怖い病院へ連れて行かれる!」ってインプットされていると、どうしても車嫌いになってしまうんですね。車に抵抗がない子でも、初めての旅行で酔ってしまったら、“車 = 気持ち悪いもの”という方程式ができあがり、なかには車の音を聞いただけで吐いちゃう子もいるほど。犬は「〇〇すると●●になる」という方程式を決めたがる動物なので、車に対して悪いイメージが定着しないようにしましょう。
たとえば、嫌いな病院の後は愛犬が好きな場所に連れて行ったり、車中でお気に入りのおやつをあげたりして、必ず楽しい気持ちでお家に帰るようにします。おやつをあげるのは、停車中で問題ありません。乗った状態で大好きなおやつを食べるだけで、車を“おやつがもらえる素敵で楽しい場所”だと認識するので、普段から車に慣れるトレーニングとして実践するのも良いですね。
車旅行に休憩は必須! 犬の車酔いの症状と対策
実際に車で出かけてみると、愛犬が急に車酔いしてしまうかもしれません。どのくらい車慣れしているかにもよりますが、1時間半〜2時間ぐらいに一度は休憩を挟んでリフレッシュさせてあげましょう。外に出て、風を浴びながら歩いたり走ったり、お水も飲んだりして気分転換すると車酔いしにくくなります。高速道路ならサービスエリアごとに休憩すると良いかもしれませんね。
走行中は窓を少しだけ開けるようにすると、空気が循環して酔いにくくなります。ただし、開けるのは必ず少しだけにしてください。稀に窓から顔を出したワンちゃんの姿を見かけますが、危険なので要注意。窓の開け過ぎに気を付けるだけでなく、転落やスイッチの誤動作などの事故を防ぐため、移動中はクレートやケージに入れて安全を確保しましょう。
ちなみに、犬が車に酔ったときの症状は、人間とよく似ているんですよ。気持ちが悪くなると、よだれがブワーッと出てきて生あくびをし、そのうちよだれを飲み込めなくなります。口が閉じられなくなったらいよいよ危ないので、吐いても大丈夫なように準備してください。口をクチャクチャし始めたら酔ってきたサインですから、症状がひどくなる前に休憩をとって、外の空気を吸わせてあげましょう。僕なら、よだれが止まらなくなったら、我慢させず吐かせてしまうかもしれません。どうすれば愛犬が楽なのか、様子を見て判断してくださいね。
愛犬との車旅行のアクシデントと対処法
旅行中のトラブルで怖いのは、迷子と事故です。とくに高速道路を使うなら、サービスエリアでは車がひっきりなしに通るので、もしもワンちゃんが飛び出してしまったら一大事。事故を防ぐためにも、飼い主さんの合図で車から降りるよう、ちゃんとしつけトレーニングしましょう。「待て」で落ち着かせてリードを付け、周りの安全を確認してから「降りていいよ」という流れにします。
ワンちゃんの安全を確保するためには、パニックにさせないことも大切です。事故に遭いかけた話としてよく聞くのは、家族全員が先に車から降りてしまったというケース。休憩ポイントや目的地に到着した後、車中に愛犬だけが残っている状態は絶対に避けてください。飼い主としては、荷物を降ろしているだけであったとしても、家族全員が車から降りてしまうと、ワンちゃんは「置いていかれた!」とパニックになってしまうんですね。パニック状態のままクレートを開けてしまうと、いきなり飛び出して事故や迷子になりかねません。ワンちゃんが車内にいる間は、必ず誰かひとりは残り、落ち着いているのを確認してから出すようにしてください。
車移動の場合、渋滞でトイレのタイミングを逃してしまうこともあります。排泄してからお家を出たり、頻繫にサービスエリアに立ち寄ったりするのはもちろん、小型犬なら車内でトイレできるようにしておくと良いですね。座席の上にペットシーツを敷いて、合図で排泄できるようになったら安心です。普段使っているトイレを持ち込むのも◎。合図で、どこでもトイレができるようにしつけトレーニングしておきましょう。
愛犬との旅に役立つ「4つのしつけ」について知りたい方はコチラ
愛犬と電車やバスで旅するには? 公共交通機関での注意点とアドバイス
公共交通機関を利用するなら、車での旅行以上にゆとりある計画をしてください。乗り換えなどで時間に縛られてしまうと、行かなきゃ! 乗らなきゃ! 到着しなきゃ! と焦ってしまい、時間に追われる旅になってしまうんですね。なんらかの理由で急に電車から降りたとしても、ブラブラできるくらいゆったりとしたスケジュールを立てておきましょう。
また、電車やバスにはいろいろな方が乗っていますから、犬を連れていることがわかると話しかけられたり、お子様が寄ってきたりするかもしれません。知らない人に対して怯える子ならキャリーバッグにタオルなどを掛けて、目隠しするのが無難だと思います。ペットカートに入れるのもひとつの手ですが、NGなところも多いので各交通機関のホームページなどで事前に調べてくださいね。鳴いたり吠えたりする子は乗車を断られることもあるようですし、途中でバッグから出すこともできないので、少しずつ慣らしても難しいようなら、別の移動手段を考えましょう。
ちなみに、公共交通機関にはワンちゃんの利用料金がかかるところと無料のところがあります。JR各社なら300円ほどの「手回り品きっぷ」を改札口などで購入してください。料金をはじめ、注意事項は交通機関によりますし、そもそも乗車できないところもありますから、飼い主さんが計画段階でしっかりと確認してくださいね。
愛犬の要求吠えには応えない? 電車やバスを利用した旅のアクシデントと対処法
公共交通機関を利用すると、ワンちゃんは飼い主さんの顔を見られず不安になって、鳴いたり吠えたりしてしまうこともあるでしょう。そのため、緊張しやすい性格の子やわんぱくな子は、電車やバスでの長時間移動は向いていないと思います。でも、吠える理由が要求吠えであるのなら、しつけで解決することもできるんですよ。
やり方は簡単です。愛犬が「〇〇してほしい!」と吠えても、飼い主さんは応えないようにするだけです。これだけ聞くと、かわいそうなやり方だと思われるかもしれません。しかし、事あるごとに吠えたがる子は、“吠えたらお願いを聞いてもらえる”という方程式ができあがっている状態なんですね。その方程式を崩してしまいましょう。吠えないときにだけ飼い主さんが応えるようにすれば、犬は吠えるよりも黙ることを選びます。そのうち、何かをして欲しいときは見つめてくるようになるので、飼い主さんが察知して願いを叶えてください。自然と要求吠えをしなくなりますよ。
ただし、多頭飼いで出かけた際に1匹が吠え始めると、つられて大合唱になってしまうことがあります。こればっかりは避けようがありませんので、ほぼ全員で吠えてしまう多頭飼いのお出かけは、車移動の方が気を使わないと思います。
愛犬との船旅を楽しむためのアドバイス&注意点
本州から北海道や沖縄などに行く長距離旅行では、飛行機を極力使わない方法として船を選択するのもアリです。しかし、発着港までの移動手段をプラスして考えないといけませんし、乗船時間が長いケースも往々にしてあります。旅慣れしている子でも、何十時間も拘束される経験はなかなかないと思いますから、船は無理のない範囲で利用してくださいね。
船にはいろいろなタイプがあり、大型客船でウィズペットルームのある船に乗れば、ワンちゃんと一緒にのんびりまったりした船旅が楽しめます。車で乗船した場合は車内にいなければいけなかったり、逆に降りないとダメだったり、降りられてもデッキはOKで船内はNGなど、ルールは船によってかなり違います。乗船には狂犬病予防接種の証明書が必要になりますから、コピーでも良いのか原本が必要なのかなども含め、チケットを取る前にしっかりと確認してください。
船もほかの移動手段と同様に少しずつ慣らしたほうが良いですから、長期の船旅に出る前に乗船時間の短い船を利用してみましょう。東京近郊なら、久里浜港〜金谷港までのフェリーが良いと思います。東京湾を40分かけて横断するコースで、リードをすればデッキに入れますし、車でも乗船可能。長期の船旅を計画しているのであれば、予行練習にぴったりですよ。
犬も船酔いするかも? 船旅のアクシデントと対処法
人間と同様、車酔いはしないけれど船では酔ってしまう体質の子もいて、その逆も然りです。三半規管のバランスが良い犬ほど乗り物酔いしやすいと言われ、どの乗り物がダメなのかは乗ってみないとわかりませんが、船でも外の空気をこまめに吸わせてあげましょう。デッキに入ってOKな船であれば、海に落ちないようにリードをしっかりとつないでくださいね。
船特有の不安材料は、船上に吹く風です。ずっと風が吹いていると、犬にとって重要な情報源であるニオイを嗅ぎ取りにくくなり、不安になりやすいんですね。そわそわした状態だと愛犬の行動予測も難しくなりますから、気分転換にデッキへ出る際は、海に落ちないようリードを短めに持ちましょう。また、デッキは滑りやすいので要注意。犬は力が入ると爪が出ます。爪が出てもデッキに食い込まないのでますます力が入り、力を入れれば入れるほど滑ってしまいますから、デッキ歩きが苦手な子も多いんですね。疲れたり、落ち着かなかったりするようであれば、ベンチで飼い主さんの足元に座らせておくのが安心だと思います。デッキは濡れていることもあるので、ワンちゃんだけでなく飼い主さんも気を付けてくださいね。
ペット旅行のプロが教える! 愛犬との車旅行にぴったりなドッグラン完備のオススメサービスエリア
ワンちゃんと車で旅をするならぜひ立ち寄ってほしい、オススメのサービスエリアもご紹介します。車での長旅は人間だけでなく、愛犬にもこまめな休憩が必要です。そこで、これまで全国各地を訪れたなかで、とくに楽しかったサービスエリアをいくつかピックアップしました。休憩は何回しても多すぎることはありませんので、ルートに含まれる場合はぜひ訪れてくださいね。
ドッグラン利用の注意点を少しお話しておくと、まずドッグランに着いたら飼い主さんと一緒にほかのワンちゃんとあいさつしましょう。我が子が大型犬であれば、相手の飼い主さんに大型犬が大丈夫かどうかの確認も必須ですね。新しい子が来たら、毎回「おいで」で呼び寄せてリードを付けてからあいさつ、確認が取れたら放す、という流れがドッグランのマナーです。ワンちゃんたちがケンカせず安全に楽しく遊べるよう、飼い主さんはしっかりと責任感を持って利用してくださいね。
また、サービスエリアに併設のドッグランでも、狂犬病予防接種やワクチン接種をしていない子は入場できません。狂犬病予防接種は接種日がわかるものを提示しなければならないため、鑑札だけでは不十分です。宿泊先やほかの施設でも必要になることがほとんどですから、各証明書を忘れずに準備しましょう。サービスエリアでは基本的にコピーでOKですが、ほかの施設に関しては原本が必要かどうかをそれぞれ確認してくださいね。
愛犬との旅行に必要な持ち物について、詳しく知りたい方はコチラ
ドッグラン完備のオススメサービスエリア①【東名高速道路】足柄SA(静岡)上り&下り線
東名高速道路「足柄(あしがら)サービスエリア」は、上り・下り線ともにオススメです。どちらのドッグランも全面人工芝で、さまざまなアジリティーが設置されているので、ワンちゃんと一緒に走り回れますよ! 足柄SAを旅のゴール地点とする方も多く、周辺にお住まいの方はドッグラン目的でも訪れるので、たくさんの犬と交流できるのも特徴です。足柄SAには、ワンちゃん用のハイテクトイレも設置されているんですよ。棒状のトイレで、おしっこをした後にボタンを押すと水が流れます。いつも外でしている子はリラックスしながら使えると思いますね。
ドッグラン完備のオススメサービスエリア②【東名高速道路】富士川SA(静岡)上り線
東名高速道路「富士川(ふじかわ)SA」の上り線には、大観覧車「フジスカイビュー」があり、ふもとにドッグランがあります。晴れた日は富士山が間近に見えるので、とても気持ち良いんですよ。観覧車にはペットと一緒に乗れるゴンドラがあるので、愛犬といっしょに富士山を眺めながら空中散歩を楽しめるんです! ペットゴンドラは1台ですが、1周が約12分ですから並んでいても待ち時間の予測は立てられそうですね。ワンちゃんはなんと無料、飼い主さんだけの料金で楽しめます。
ドッグラン完備のオススメサービスエリア③【東北自動車道】蓮田SA(埼玉)上り線
東北自動車道「蓮田(はすだ)SA」上り線は、比較的コンパクトなドッグランで、とくに小型犬にオススメ。地面が芝生なので、リフレッシュするにはもってこいだと思いますね。サービスエリアでいろいろなドッグランを体験することは、普段アスファルトばかりで散歩している子にとっては良い刺激になります。土や草といった自然のなかで歩くのは、祖先が狼の犬にとってはごく当たり前のことですし、芝生のニオイを喜ぶ子もいますから、いろいろ試して愛犬の好みを探してくださいね。
ドッグラン完備のオススメサービスエリア④【東北自動車道】那須高原SA(栃木)下り線
東北自動車道「那須高原(なすこうげん)SA」下り線は、広大な緑の中にドッグランがあるので元気いっぱいに駆け回れます。標高が高いので初夏でも涼しく、大きな木が生えていて日陰もありますから、暑がりな子でも過ごしやすいはずですよ。ドッグランの中には排泄用のゴミ箱だけでなく、トイレットペーパーやビニール袋なども常備されていて、ワンちゃんにも飼い主さんにも優しい仕様。サービスエリア内のテラス席は愛犬と同伴OKなので、食事休憩にもぴったりですよ。
ドッグラン完備のオススメサービスエリア⑤【東北自動車道】長者原SA(宮城)上り&下り線
東北自動車道「長者原(ちょうじゃはら)SA」は、上り線・下り線ともにとても広々としたドッグランがあるので、大型犬や狩猟犬のようなワンちゃんにオススメです。とくにパワーがみなぎっている若い子は、思いっきり走り回れるので楽しいと思います。
ドッグラン完備のオススメサービスエリア⑥【中央自動車道】駒ヶ岳SA(長野)下り線
中央自動車道「駒ヶ岳(こまがたけ)SA」は下り線がオススメ。南アルプスの四季折々の姿がとても美しいので、愛犬を撮影すると映えること間違いなし! 春には桜が楽しめる散歩道もありますし、ドッグランとあわせてリフレッシュできるスポットですよ。
ドッグラン完備のオススメサービスエリア⑦【中央自動車道】双葉SA(山梨)上り&下り線
中央自動車道「双葉(ふたば)SA」は、上下線ともにテラス席が多く設置されているので、ワンちゃんとゆっくり食事ができます。冬季限定で「ホッとハウス」という屋根付きの小屋が開設され、その中にもテーブルとベンチがありますから、寒さもしのげますよ。リフレッシュにぴったりなハーブガーデンからは、晴れるとキレイな富士山が見えます。ベンチも所々にあるので、絶景の中で休憩や散歩が楽しめることでしょう。ドッグランは上り線側にありますが、上り線と下り線は隣接しているため、徒歩で行き来ができます。
ドッグラン完備のオススメサービスエリア⑧【常磐自動車道】守谷SA(茨城)上り線
常磐自動車道「守谷(もりや)SA」上り線は、とにかくドッグランが広いんです。シャワーも設置されているので、砂地で汚れてもへっちゃら! 愛犬と一緒に思いっきり走り回れます。屋根付きのベンチがあるので、日差しが強い日も安心してワンちゃんを見守ることができますよ。飼い主は立っていないといけないドッグランが多いので、荷物を置いたり休んだりできる心遣いは本当にありがたいですね。
ドッグラン完備のオススメサービスエリア⑨【山陽自動車道】三木SA(兵庫)上り&下り線
山陽自動車道「三木(みき)SA」は西日本最大級のサービスエリアです。手入れの行き届いた芝生のドッグランには、シャワーや水飲み場、ペット専用トイレなど愛犬家にうれしい設備が整っています。広いサービスエリア内では、ドッグラン以外にも散歩や食事休憩ができるようになっていて、カフェのテラス席にはリードフックもあるんですよ。
ドッグラン完備のオススメサービスエリア⑩【神戸淡路鳴門自動車道】淡路SA(兵庫)上り&下り線
神戸淡路鳴門自動車道「淡路(あわじ)SA」は、本州側から明石海峡大橋を渡ったところに位置しており、上り線と下り線を自由に行き来できます。明石海峡大橋の眺めが最高で、映えるスポット「恋人の聖地」シンボルモニュメントでの記念撮影も素敵ですね。愛犬と一緒に明石海峡を一望できる「大観覧車」にも、ぜひ乗っていただきたいと思います。全高65メートルもあるので、神戸空港まで見えちゃいますよ! ゴンドラは冷房が付いているので真夏でも安心して楽しめます。ワンちゃんが乗れるゴンドラは4台、もちろん乗車は飼い主さんの料金のみでOK。2024年3月には上り線にもドッグランがオープンしたので、そちらにも立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
愛犬と行くペット旅行の移動手段&オススメサービスエリア まとめ
愛犬との旅行の移動手段についてお話しました。旅は楽しむため、リラックスするために行くものなので、飼い主さんはもちろん、ワンちゃんにとっても有意義な時間になるはずです。僕のオススメは自家用車ですが、どの移動手段を選ぶにしても愛犬がその子らしくいられるようにしてあげてくださいね。初めての宿泊旅行へ行くのなら段階を踏んで、移動手段だけでなく宿泊先や立ち寄りたいスポットの情報もしっかりと調べましょう。今回ご紹介したサービスエリアの情報も参考にしつつ、愛犬との旅の思い出をいっぱいつくってくださいね。
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