新築一戸建ての窓にシャッターは必要? メリットやデメリット、メンテナンス方法も解説

注文住宅を建てる人はもちろん、規格住宅や建売住宅の購入を予定している人も、住宅の仕様に一度は頭を悩ませたことがあるでしょう。少しでも快適な住まいとするため、さまざまな機能を盛り込みたいところですが、その分だけコストがかかります。中でも「窓にシャッターを設置するかどうか」という選択は、窓の数が多いほど費用に反映されるので、大きな決断となります。 最近は窓にシャッターが設置されていない住宅もよく見かけますが、窓用シャッターを設置するとどのようなメリットがあるのでしょうか。

窓用シャッターを設置するメリットとデメリット

メリット デメリット
・暴風雨から窓を守ってくれる
・防犯対策になる
・断熱効果がある
・開閉時や風で揺れた際に大きな音が発生しやすい
・閉めると真っ暗になってしまう
・虫が入り込んでしまう可能性がある
窓用シャッターを設置するメリットとデメリット

窓用シャッターを設置するメリットのひとつが、台風などの荒天時、暴風雨から窓を守ってくれることです。豪雨による窓ガラスの汚れや、強風による飛来物で窓が割れるリスクを防ぐことができます。
防犯対策としても、窓用シャッターの設置は有効です。空き巣などの不審者は窓から侵入するケースが多いと言われていますが、シャッターを閉めておくことで侵入が難しくなります。防犯対策を重視するのであれば、防犯性能の高い建物部品を示す「CPマーク」が表示された商品を選ぶとより安心です。
また、冷気が入りやすい窓にシャッターを設置することで冷気を遮断するので、断熱効果も見込めます。エアコンを使用する際は、窓のシャッターを閉めておくと冷暖房効率アップが期待できます。

窓用シャッターを設置するデメリットとしては、開閉時や風で揺れた際に大きな音が発生しやすいことが挙げられます。住宅密集地では、騒音問題に発展する可能性もあるので、窓用シャッターを設置予定の場所と隣家の位置関係を事前にチェックしておきたいところです。
また、太陽の光をシャットアウトしてしまうこともデメリットです。シャッターを閉めると真っ暗になってしまい、朝日を浴びながら気持ちよく目覚めたい人にとってはマイナスです。逆に、夜勤が多く明るい時間帯に就寝するなどの理由がある場合は、真っ暗な状態を作れることがプラスになるかもしれません。
窓用シャッターは、窓や網戸などの外側に設置します。シャッターを開ける際は窓も網戸も開いている状態となるので、虫が入り込んでしまう可能性があることも注意が必要です。

窓用シャッターにはデメリットを補うタイプもあり

かんたんマドリモ シャッター

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シャッターは、主に3つの種類に分類でき、商品によっては前述のデメリットを解消することができます。

一般的に「シャッター」と聞いて思い浮かべるのは、店舗やガレージなどに使用される「クローズタイプ」ではないでしょうか。窓ガラスを完全に覆い隠してしまうため、風や自然光を遮ります。

一方、シャッターにスリットが入っている「スリットタイプ」は、シャッターを閉めた状態で換気や明るさの調整ができます。一部だけ窓を露出させたり、半分だけスリットを開けたりといった使い方が可能な商品もあり、状況に応じて風通しや内部の明るさを確保することが可能です。

ブラインドタイプ」も、ブラインドカーテンのようにルーバー(スラット)の角度を調節することで換気や明るさを調整できます。ブラインドカーテンのように、その日の天気や時間などに応じて利用できます。

手動シャッターと電動シャッター、どちらを選ぶ?

メリット デメリット
手動シャッター ・電動シャッターと比べてリーズナブル
・電動式と比べて故障しにくいので管理がしやすい
・手で開閉する必要がある
・開閉音が大きく、設置場所によっては騒音トラブルに発展するリスクもある
電動シャッター ・リモコン操作で簡単に開閉できる
・手動式と比べて静音性能が高い
・設置コストがかかる
・メンテナンスコストがかかる

シャッターは大きく分けて、手動で開閉する「手動シャッター」と、リモコン操作により自動で開閉できる「電動シャッター」に分類できます。どちらを導入すべきか、悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

「手動シャッター」のメリットは、電動シャッターと比べてリーズナブルに設置できること、機械よりも単純なつくりのためメンテナンスコストがかかりにくいことが挙げられます。デメリットとしては、その名の通り手動なため手で開閉する必要があり、両手が塞がっているときにやや不便ですし、商品によっては力が弱いと開け閉めに苦労するかもしれません。また、開閉音が大きく、設置場所によっては騒音トラブルに発展するリスクもあるので注意が必要です。

「電動シャッター」のメリットは、リモコンで簡単に操作ができるので、力を入れなくてもラクに開け閉めできること、手動式と比べて開閉時の音が静かなことでしょう。
デメリットは、シャッターの本体価格も、設置工事費用も手動式と比べて高いこと、設置後も電気代がかかりますし、メンテナンスコストもかかりがちで、モーターが故障すれば10万円以上の修理費用がかかります。

窓用シャッターのメンテナンス

窓用シャッターを長く使い続けるためには、日頃のメンテナンスが欠かせません。ガイドレール(溝)の部分にほこりなどが溜まって汚れがちなので、使い古した歯ブラシや、それでも届かないところにはつまようじなどを使ってごみを掻き出しながら掃除をします。ごみがレールに溜まった状態でシャッターの使用を続けていると、不具合の原因となるので気を付けましょう。汚れが酷い場合は、最初に乾いたごみを取り除いてから、少量の中性洗剤で汚れを落とします。
ガイドレールがきれいになったら潤滑剤を吹き付けておくと、シャッターの動作がスムーズになります。スラット(シャッターのカーテン部分の部材)は水拭きをして、汚れが目立つ場合は中性洗剤も使用しましょう。

まとめ

一戸建ての窓に窓用シャッターを設置することで雨風から窓を守り、防犯性能や断熱性能を高めることができるなど数多くのメリットがあります。その一方で、全ての窓にシャッターを設置しようとすると予算をオーバーしてしまうというケースも多いでしょう。建てる地域や予算、生活スタイルなどに合わせて、手動式や電動式、デザインなど窓用シャッターの設置を検討してください。

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