後悔しない子育てのヒント 子ども時代の「親にしてもらいたかったこと」ランキング

子ども時代の家族との思い出を振り返ると、よかったと思うこともあれば、「もっと○○してほしかった」という親に対しての希望も思い出されるのではないでしょうか? マイホームマーケットでは、20〜60代の男女を対象に、「子ども時代、親にしてもらいたかったこと」に関するアンケート調査を実施。その結果をランキング形式で、理由やエピソードとともにご紹介します。子ども時代の本音が詰まった回答から、後悔しない子育てのヒントを探してみましょう。

子ども時代の本音は? 「親にしてもらいたかったこと」のアンケート調査結果

親にしてもらいたかったこと(複数回答可・n=179)
順位 してもらいたかったこと
1位 もっとたくさん褒められたかった
2位 シュノーケリングやキャンプなどいろいろな非日常体験をさせてほしかった
3位 旅行に連れて行ってほしかった
4位 おもちゃや漫画など欲しいものを買ってほしかった
5位 自分の希望した習い事をさせてもらいたかった
6位 博物館や美術館などの展示施設に連れて行ってほしかった
6位 本の読み聞かせをしてほしかった/一緒に本を読んでほしかった
6位 進路や就職の際に自主性を尊重してほしかった/やりたいことを応援してほしかった
6位 どんな悩み事でもちゃんと相談にのってほしかった
10位 自宅や近所の公園などで一緒に遊んでほしかった

親にしてもらいたかったことのアンケート調査結果は、「もっとたくさん褒められたかった」が1位となりました。2〜3位は「シュノーケリングやキャンプなどいろいろな非日常体験をさせてほしかった」「旅行に連れて行ってほしかった」など思い出づくりに関するもの、4位以下は日常生活でのささいな希望や悩み事に関する希望が目立つ結果に。それぞれの回答の理由を詳しく見ていきましょう。

「親にしてもらいたかったこと」アンケート調査結果のグラフ

第1位は子どものころに「もっとたくさん褒められたかった」

親にしてもらいたかったことアンケート 1位は「もっとたくさん褒められたかった」
叱られることが多く、褒められた記憶があまりない
できたことより怒られたことを思い出す
褒められるより怒られることが多かったので、もっと褒めてほしかった
父親からたまに暴力をともなうしつけを受けていた。いつも否定から始まるので反抗期は酷かった
母親は厳しく、褒めるタイプではなかった。叱るにしても、もう少し言葉をやわらかくしてほしかった

子どものころ、親にしてもらいたかったことの1位は、「もっとたくさん褒められたかった」で、2割以上の方が回答しています。理由としては、子どものころは褒められる機会が少なく、叱られることが多かったという声が多く見られました。厳しい言葉で𠮟られたり、頭ごなしに否定されたりといった経験は、大人になっても強く印象に残っているようです。さらに、次のように親からの関心や評価の不足を感じている方もいらっしゃいました。

自分に関心を持ってほしかった
共働きのため家族そろって話す機会が少なかった
弟に手がかかっていたため放任されていた。もう少しかまってほしかった
テストの点数や成績にもっと関心を持ってほしかった
優秀と思ってくれてはいたが、そのぶんできて当然という認識で褒めてもらうことが少なかった
定期テストや受験を頑張って比較的高い点数を取れたとき、それくらい取れて当たり前と反応されて辛かった

成果や努力に対して正当な評価がされなかったり、家族とのコミュニケーションが少なかったりなど、子どもとしての頑張りや存在意義を認めて欲しかったという思いが伺えます。ほかにも、褒めることの重要性を感じている声も見受けられました。

幼少の時、親から褒められることが重要だと思う
自己形成の基盤に大きな影響を与えるから
子どものときに褒めてもらっていたら変わったと思う
あまり褒めてくれない親で、私もきょうだいもやや自信がない性格に育ち、若いころに苦労した
もっと自信が持てて、自分を大事にできたように思う
大人になって自己肯定感が低いと感じることがよくある
褒めてはもらっていたが、もっと褒めてほしかった
大げさにもっと褒めてほしかった

「褒められる機会が少ないと自己肯定感や自信の低下につながる」「子ども時代に親から褒められることは自己形成に大きな影響を与える」と考える方も多いようです。褒めてもらったという方でも「もっと褒めてほしかった」「もっと大げさに褒めてほしかった」という回答も見られたため、多くの子どもは“具体的かつ高い頻度で褒められること”を望んでいると言えるでしょう。

第2位「シュノーケリングやキャンプなどいろいろな非日常体験をさせてほしかった」

親にしてもらいたかったことアンケート 2位は「シュノーケリングやキャンプなどいろいろな非日常体験をさせてほしかった」
親が自営業だったため、思い出が少ししかなかった。キャンプや旅行でいろいろなところに行きたかった
父母が多忙で鍵っ子だったため、あまり遊んでもらうことはなかった
父親が家族サービスをしなかったので、旅行やアウトドアの経験があまりない
もっと屋外や自然環境での経験をしたかった
非日常的な経験をもっとしてみたかった
出かけることはしていたが、アウトドア体験はあまりしなかった
シュノーケリングやキャンプなど非日常的な体験は機会がなくて、周りをうらやましく感じることもあった

2位は「シュノーケリングやキャンプなどいろいろな非日常体験をさせてほしかった」で、親が忙しいなど家庭の事情により、自然と触れ合うような経験はあまりなかったという意見が多く寄せられました。また、出かける機会はあっても、アウトドアのような特別なものではなかったという声も。もし、「経験ができていたら……」と次のように言及される方も見受けられます。

やってもらった記憶がない。思い出に残っていたり、昔の経験が活かされていると思えていたりするなら、ほかにも人生の選択肢がいろいろあった気がする
アウトドアの経験がなく、苦手になってしまった
価値観が広がるため
失敗が許されるころにできる非日常体験が今につながると思う

非日常的な体験は、価値観や視野を広げ、失敗から学ぶチャンスであり、子どもにとって重要だと考える方が多いようです。「子どものころにもっと経験していれば、人生が変わったかもしれない」と振り返る意見も見られます。忙しくても家族で非日常を楽しむ工夫が必要なのかもしれませんね。

第3位「旅行に連れて行ってほしかった」

親にしてもらいたかったことアンケート 3位は「旅行に連れて行ってほしかった」
もう少し家族旅行がしたかった。いつも帰省のみだったので、ほかの場所も行けたらよかった
周りの友達から旅行に行った話を聞くことが多かった
実家が商売をしていたので、夏休みにどこか旅行に行くということはほとんどなかった
大家族だったので難しかったが、家族旅行はもっと経験したかった
酪農業だったので、家族で泊まりがけの旅行が無理だった
父親が外出に興味がなく、旅行や遊びに連れて行ってもらえることが少なかった
連れて行ってくれると言っていたのに、実際は連れて行ってもらえなかった

3位は「旅行に連れて行ってほしかった」でした。旅行に連れて行ってもらえなかった理由はそれぞれですが、もし家族旅行に行けてたのなら特別な思い出になり得たと感じている方が多いようです。また、旅行に行くことで生まれる子どもの可能性について、言及されている意見も見ていきましょう。

いろいろな土地に行くことで視野が広がる、と大人になってから思う
海外旅行をすることで感受性を育んだりさまざまな経験ができたりするので、今思うと若いころにいろいろな場所や地域に行ってもよかった
関東圏しか旅行に行ったことがなく、地方のことを肌で感じることができなかった
とくに海外などに連れて行ってもらいたか

さまざまな地域や文化に触れる体験が視野を広げ、感受性を育むきっかけになると考えている方が少なくないようです。旅行が子どもの成長に大きく関係していると、大人になって実感している意見が数多く見られます。旅行は子どもにとって単なるレジャーではなく、学びの場であり、将来の選択肢を広げるチャンスだというコメントも目立ちました。

第4位「おもちゃや漫画など欲しいものを買ってほしかった」

親にしてもらいたかったことアンケート 4位は「おもちゃや漫画など欲しいものを買ってほしかった」
とにかく父親が厳しく、テレビゲームは買ってもらえず、見たいテレビも見せてもらえず、小学生のときは20時には寝なければいけなかったので、もう少しゆるくしてほしかった
漫画は禁止だったので、多様性の意味でも少しは買ってもらいたかった
欲しいものは比較的買ってもらえたが、漫画やPC、TVが禁止だった。PCに関しては今の時代、授業でも使う機会が多いので、周りとの差を感じた。時代に合わせて子どもの遊びくらいには、使わせてほしかった
貧しかったので、まずは買ってもらうことを諦めた
おもちゃなどはあまり買ってもらえなかった。友達のおもちゃでよく遊んでいた

4位は「おもちゃや漫画など欲しいものを買ってほしかった」でした。厳格なルールが子どもの自由や興味を制限し、多様性や時代に合った経験が不足していたという声が見られます。親の立場になると、子どもの好奇心と社会性を育むルールとのバランスが難しいところですね。経済的な理由で欲しいものが買ってもらえなかった方の一部では、「諦めることを覚えた」という声があるものの、手に入れられなかった心残りが感じられます。さらに、買ってもらえなかった影響についての意見もありました。

友達が持っているのに自分が持っていない、知らないことなどがあった
小学生から高校生まで欲しいものを買ってもらえなかった記憶は、大人になってもずっと引きずっていて、辛かった
友達はみんな持っていたが、我が家には●●ゲームという類のものが一切なかった。いまだにゲームが技術的に苦手

欲しいものを買ってもらえなかったことで、友達と比較して疎外感を感じたり、大人になっても引きずっていたりする声が見られます。友達と共通の話題や遊びを楽しむことで、社会性や自信を育まれるという一面もあるのかもしれません。子どもが欲しがるものを買うかどうかは親の価値観や状況によりますが、アンケート結果からは、ものを買ってもらえなかったことが原因で芽生える苦手意識や、そのときの辛い感情が記憶に残っているように感じられます。

第5位「自分の希望した習い事をさせてもらいたかった」

親にしてもらいたかったことアンケート 5位は「自分の希望した習い事をさせてもらいたかった」
親の希望を押し付けられる日々だった
習い事に関しては少し強制的だったため、自分のやりたいことを探す機会も欲しかった
好きな楽器(ドラム)を習得したかった
ケガをするからと、本当はやりたい球技などの習い事をやらせてくれなかった
したい習い事をやらせてほしかったというより、やめたい習い事をやめさせてほしかった。やめたい理由を聞かれず半強制的に続けていたため、せっかく習っているのに完全燃焼できなかった部分がある

5位は「自分の希望した習い事をさせてもらいたかった」で、親の価値観が優先されて、子どもの興味や選択が十分に尊重されなかったケースが目立ちました。子ども自身が本当にやりたいと思った習い事をやらせてもらえなかった場合、心残りが生まれてしまうようです。習い事に通わせていても、やめたい理由を子どもから言い出せないといったケースもありました。習い事は、親の押し付けにならないようお子様の意見に耳を傾けることが大切だと言えるでしょう。

お金がないことを理由に、さまざまなことを諦めるように促された
昭和の厳格な家庭だったので、基本的に親の言うことが第一だった
サッカーをしていたので、野球を習えなかった

家庭の事情で選択肢が限られていたというコメントも目立ちました。希望をすべて叶えるのが難しい場合は、選択肢を提示して子どもと相談し、本人に優先順位を決めてもらうなど納得できる工夫が必要なのかもしれません。ほかにも、次のような回答が見られました。

ピアノを希望したが、女子がやるものだと断られた。独学で練習はしたが、もっと弾けるようになりたかった。今もたまに弾くが、苦労する
もう少しいろいろな習い事があることを知る機会が欲しかった
運動系の習い事がしたかった。今では運動音痴なので……

親の固定観念に基づいた制限があったり、習い事の選択肢自体が限られていたりするケースもあったようです。また、「子どものころに運動系の習い事をしていたら、運動音痴を克服できていたかも」といった趣旨のコメントも。習い事は、子どもの時期だからこそ習得できることも多いので、大人になって後悔しないよう、親の一存だけでなくお子様としっかり相談するのがよさそうです。

「親にしてもらいたかったこと」同率6位は4項目がランクイン

6位は「博物館や美術館などの展示施設に連れて行ってほしかった」「本の読み聞かせをしてほしかった」「進路や就職の際に自主性を尊重してほしかった」「どんな悩み事でもちゃんと相談にのってほしかった」の4つが同率でランクインしました。ひとつずつ順に理由を見ていきましょう。

「博物館や美術館などの展示施設に連れて行ってほしかった」

親にしてもらいたかったことアンケート 同率6位は「博物館や美術館などの展示施設に連れて行ってほしかった」
博物館が好きだが、家族で行った記憶がない
経験が足りていないと思う
自由にさせてもらっていた半面、あまり親からの提案で外出することが少なかった
小さいころはまったく興味がなかったものの、「美的センスが磨かれたかも」という淡い期待がある

子どものころに博物館や美術館を訪れることは、新しい知識を得て、感性を育む機会にもなると考える方がいるようです。たとえお子様が乗り気でなくとも、いざ行ってみると美的感覚や知的好奇心が芽生えたり、芸術や文化を好きになったりするのかもしれませんね。

「本の読み聞かせをしてほしかった/一緒に本を読んでほしかった」

親にしてもらいたかったことアンケート 同率6位は「本の読み聞かせをしてほしかった/一緒に本を読んでほしかった」
本の読み聞かせをしてもらった記憶がまったくない
親が忙しく、ゆっくりと本を読んだり一緒に寝たりすることがなかった
時代もあり、親も忙しかったと推察するが、一緒に何かをやるという事は少なかった
親と一緒に過ごす時間を増やしたかった
父は仕事が多忙で毎日午前様だったので、自宅での父との交流は多くなかった

読み聞かせは、親子で一緒に過ごす時間であり、大切なコミュニケーションの場ととらえたコメントが多く見受けられました。また、次のように読書習慣や語学力形成に影響していると考える方も少なくないようです。

小学校に上がったとき、日本語がほかの子よりも劣っていると感じていた。1〜2歳から読み聞かせしたほうが語学の習得に差があるのではないかと思う
読み聞かせがあまりなかったから、読書の習慣が今でもない
有名な絵本や児童書をあまり読んでおらず、大人になってから子どもへの読み聞かせで初めて知ることが多々あった。想像力や自由な発想を促すものが多いと感じるし、親子のコミュニケーションが活発にもなるため、読み聞かせをしてもらっている子どもをうらやましく思う

本を読み聞かせたり、親が本に触れる姿を見せたりすることは、子どもにとって読書が自然な習慣となるきっかけになるのかもしれません。本の読み聞かせは、物語を通じて子どもの想像力や発想力が育まれるのはもちろん、親子間の絆を深める絶好の機会とも考えられますね。

「進路や就職の際に自主性を尊重してほしかった/やりたいことを応援してほしかった」

親にしてもらいたかったことアンケート 同率6位は「進路や就職の際に自主性を尊重してほしかった/やりたいことを応援してほしかった」
親が地元・公務員志向だったので、県外で進学就職することに反対されて大変だった。もう少し話をたくさんしたかった
私の希望より親の希望を押し付けられる日々だったので、自分のやりたいことをしたかった
両親は家業を継いでもらいたいという気持ちが強く、自分は別の進路を希望していたため、中学2~3年のころはよく口論をしていた

続いて、「進路や就職の際に自主性を尊重してほしかった」の回答理由を見ていきましょう。自分の希望が叶えられず、長期的な影響を感じている方も少なくないようです。親の価値観や希望が優先されることで、子どもの自主性や興味が抑え込まれてしまったケースも多く見られました。子どもの進路については、親子で十分に話し合い、お子様の意思も尊重することがとくに重要だと言えるでしょう。自主性が重んじられなかった結果、次のようなコメントも寄せられています。

高校以降の進路は母の希望通りではない道を選択したため、かなり険悪になってしまい辛かった
大学は理系に進みたいと相談したが、理系はつぶしがきかないと言われ反対された。結果、大学での勉強もあまり興味が湧かず、就職後も仕事に活かすことができなかった
進路や就職は安定を優先するように言われ、自主性を一部尊重してもらえなかった
テストなどで好成績を収めるのが当たり前のようになっていて、進路も進学校しか選択肢がないと思い込んでいた。勉強だけがすべてじゃないと気付かせてほしかった
応援するとか、相談にのってくれるといった経験は記憶になく、自分の生き方にも影響していると感じる
その後の人生において、当面の間ネガティブな影響があった
基本的には親の行動指針が重視され、自分で進路を選ぶなどの経験がなかった。いまだに、自分で何かを決めることが苦手で、人の判断に従って生きている

親が進路選択の主導権を握ると、子どもの自主性や意思決定力を育む機会を奪うだけでなく、その後の人生において自己肯定感や満足感の低下、さらには意思決定力の欠如につながってしまった方もいるようです。子どもの興味や希望を尊重することが、長期的に見ても重要だと伝わってきます。子どもの夢を応援することは、親子の信頼関係にもつながっていると感じられる結果となりました。

「どんな悩み事でもちゃんと相談にのってほしかった」

親にしてもらいたかったことアンケート 同率6位は「どんな悩み事でもちゃんと相談にのってほしかった」
悩み事など、積極的に聞く姿勢を持ってほしかった
もう少ししっかりと会話をしたかった
自分に関心を持って欲しかった
親が自営業であまり休みがなく、話をする機会があまりなかった
長男であったためか、「わかるでしょ」「できるでしょ」のシーンが多かった
小学生のころの受験勉強において、母親も必死だったのだとは思うが、かなり強制的に勉強させられた

「どんな悩み事でもちゃんと相談にのってほしかった」の理由としては、親子間のコミュニケーション不足に関する回答が目立ちました。親が子どもの悩みに対して、積極的に耳を傾ける姿勢を示していないと、一人で抱え込んでしまうことも多いようです。仕事などで忙しいと、我が子に対する関心が薄れてしまうこともありますが、ひとりの人間としてしっかりと尊重し、向き合うことが大切だと言えるでしょう。また、親の厳しさがコミュニケーション不足の原因となったケースもあるようです。親に悩みを相談する習慣が形成されないと、成長後に影響が出たというコメントもありました。

自分の性格的に親に本当の悩みを相談することができず、習慣付けることができないまま大人になってしまい、今になっても悩んだとき誰に相談したらいいかわからない

10位「自宅や近所の公園などで一緒に遊んでほしかった」

親にしてもらいたかったことアンケート 10位は「自宅や近所の公園などで一緒に遊んでほしかった」
共働きだったので、小さいころに土日以外で両親と遊ぶということがなく、祖父母に遊んでもらっていた記憶がある
両親と遊ぶ時間がなかった
親が忙しく、あまり遊ぶことがなかった
父と子ども目線での遊びをさせてもらいたかった

10位は「自宅や近所の公園などで一緒に遊んでほしかった」で、子ども時代の寂しさが伝わってくるようなコメントが寄せられました。共働きや多忙な家庭環境では、親子で遊ぶ時間が不足しがちですが、そのときの寂しい気持ちは大人になってからも覚えているようです。子どもにとって親と遊んだ記憶は特別なものですから、忙しいなかでも工夫して子どもと向き合う時間をつくる必要があると言えるでしょう。何気ない一瞬が、子どもに安心感や愛情を伝える機会になるのだと思います。

「親にしてもらいたかったこと」ランキング 11位以下の回答やエピソードもご紹介

第11位「子ども部屋が欲しかった」

親にしてもらいたかったことアンケート 11位は「子ども部屋が欲しかった」
家自体は狭いわけではないが、子ども部屋はつくられなかった
母親と同じ部屋だったので、自分専用の部屋に憧れた
裕福ではなく3人兄弟で一部屋だったので、自分専用の部屋が欲しかった
小学生・中学生のころは弟と2人で一部屋の子ども部屋。高校生のときは子ども部屋がなくなりリビングで勉強することになったので、自分だけの部屋が欲しかった
スライド扉仕切りではなく、独立した部屋があるともっとよかった
ほかの子どもを見ていてうらやましかった
ずっと狭いアパートで母・妹と一室。今でも子ども部屋や二段ベッドへの憧れがある
団地住まいで3人姉妹だったので、子ども部屋は誰ももらえなかったが、今思えば姉妹一緒で楽しかった

子ども部屋はあったけれど兄弟姉妹や母親と一緒だったので、自分だけの部屋が欲しかったという意見が目立ちました。共有スペースや簡易的な仕切りでは満足できず、独立した空間に憧れた方も。一方で、「兄弟姉妹と一緒の部屋で楽しい思い出がつくれた」という意見もあり、家庭環境次第で感じ方が異なるようです。友達など周りの子どもとの比較から、自分が置かれた環境への不満や憧れが強まるケースも少なくありませんでした。一人部屋を持つことは、子どもの満足感や独立感につながるのかもしれませんね。

第12位「言葉遣いやマナーをしっかりと教えてほしかった」

親にしてもらいたかったことアンケート 12位は「言葉遣いやマナーをしっかりと教えてほしかった」
大人になってからマナーの大切さに気付いたので、小さいうちからマナーについては教えてほしいと思った
テーブルマナーを教えてほしかった
箸や鉛筆の持ち方が悪いまま親になったので、子どもに対してどう説明しようかと悩んでいる
食事のキレイな食べ方や言葉遣い・マナーなど、一般常識をしっかりと教わりたかった。洗濯や家事もやり方ももっと丁寧に教えてほしかった。社会人になってから苦労したことがたくさんあった
大人になってから知らないマナーを別の人から指摘されることがあった。親の無知もあるかもしれないが、マナーはもっと学んでおくべきだった
大学に入って周りに指摘されることが多く、もっと早めに知りたかった
大きくなるにつれて経験や教えによって知らないことがたくさんあることを実感した

子どものころに教えてもらいたかったマナーについては、箸の持ち方や食べ方などのテーブルマナーを挙げた方が多く見られます。また、子どものときにマナーを身に付けなかったがために、大人になってから負担になったというコメントもありました。親から基本的なマナーや常識を教えてもらってないと、大人になったときに周りからの評価が下がるケースもあるようです。家庭での教育が、子どもにとっての社会スキルや自信の基盤になるという内容でした。

意外な発見がある? 少数意見のご紹介

親にしてもらいたかったことアンケート 13位は「動物園や水族館などの生き物を観察できる施設に連れて行ってほしかった」

13位の「動物園や水族館などの生き物を観察できる施設に連れて行ってほしかった」を選択した方は、次のような理由を挙げています。

旅行以外のお出かけがほとんどなかったので、日常的にお出かけをしたかった
両親共働きで旅行や一日かけてのお出かけというものが少なかった
親にしてもらいたかったことアンケート 14位は「塾や家庭教師、私立学校受験など教育にお金をかけてほしかった」

14位の「塾や家庭教師、私立学校受験など教育にお金をかけてほしかった」の理由も見てみましょう。

学校で必要な備品、習い事、私立進学など、お金がないことを理由にさまざまなことを諦めるように促された
経済的な都合で塾に行けず、教育に対してそこまで投資してもらえなかった

経済的な事情は難しい問題ですが、教育への投資は子どもの成長や将来に大きな影響を与えているようです。限られたなかでも親子で話し合い、納得できるよう一緒に決めて、不満を軽減することが大切なのかもしれません。

親にしてもらいたかったことアンケート 15位は「おいしいお弁当やご飯を毎日つくってほしかった」

15位の「おいしいお弁当やご飯を毎日つくってほしかった」の理由として挙げられたのは次のとおりです。

朝食が用意されない家庭だった

子どもの成長に朝食は欠かせません。栄養が不足すると、学業や体力に影響が出る可能性もありますし、何より孤独感や不安感を抱くこともあります。それぞれの家庭によって事情はあると思いますが、たとえ簡単なものでも朝食を用意してあげることができれば、子どもの不満は軽減されるのかもしれません

親にしてもらいたかったこと 「その他」の理由やエピソード

親にしてもらいたかったこと 「その他」の理由やエピソード

アンケート結果のなかで一番回答が多かったのが「その他」です。回答理由やエピソードを詳しく見ていきましょう。まずは、親との時間や関係性に関わる内容からご紹介します。

放課後、家に誰かいてほしかった。共働きだったので、平日の昼間に母親が家にいる家庭がうらやましかった
年末に遊んでほしかった。友達は年末に親と楽しく遊ぶのに、私の親は自営業の店舗経営で遊んでもらえなかった。友達が楽しんでいるので余計寂しかった
親の仕事が忙しかったので、もう少し一緒の時間(何気ない時間)が欲しかった
子どもの前では両親は仲良くしてほしかった、家庭の空気が険悪になるのが嫌だった

親と一緒にいる時間が少なかったり、家庭の雰囲気がよくなかったりした場合、子どもの心には辛い記憶としていつまでも残ってしまうようです。親がそばにいるだけで子どもに安らぎを与えるのはもちろんですが、両親の仲のよさも重要なのだと伝わってきます。そのほか、健康面や価値観に関するコメントもありました。

歯を大切にすることの重要性。歯医者にはよく通ったが、虫歯の治療をしても歯が元に戻るわけではない。当時の日本では難しかったかも知れないが、デンタルケアの重要性や、お菓子・ジュースなどの問題点を教えてほしかった
お金の管理についてもう少し厳しくしてほしかった。ほぼ希望を通してくれたため、自分で稼ぐようになってからお金の管理に苦労した。子どもの希望を叶えるためのハードルがもう少し高い方がよかったと思う
ボランティア的な活動に対しては、積極的でない家庭だった。そういった経験があればよりよかった

子どものとき、○○の重要さをもっと理解していれば……という後悔が見られるような内容が目立ちます。歯のように健康に関する問題は、子どもの視点では気付かないケースが多いようです。金銭面も、子どもの望みを叶えることが後々の苦労につながっているというコメントが見受けられました。どちらもお子様が小さいうちから重点的に教えておきたい内容ではないでしょうか。ほかにも、次のような自主性や興味に関する意見が寄せられました。

親にしてもらいたかったことアンケート その他の回答「ペットを飼うのを認めてほしかった」
ペットを飼うのを認めてほしかった。かわいい犬を見つけてきたが「飼えない」と一蹴されてしまった
小さな挑戦の勇気づけをしてもらいたかった
門限をゆるくしてほしかった。友達ともっと長い時間遊びたかった
制限なくテレビを視聴させてほしかった
進路などに関してもう少しアドバイスがあってもよかった
都会に住みたかった。駅の近くに住みたかった。毎日、駅まで自転車で25分かけていくのは大変だった。時間がもったいないと思っていた
周りの子供たちの間で流行っているものを買ってほしかった。ポケモンを始めとするゲームやたまごっちなどが小学生のときに流行ったが、親はテレビゲームが好きではなく自分も要求しなかったため、買い与えられなかった。大人になり、知らないことで同世代の人たちと話が合わないことが多々あるため、子どもが要求しなくても流行っているものは買ってもらいたかったなという気持ちが多少なりともある

子ども時代、親にしてほしかったことは、家族関係や経済状況、子どもの興味関心や性格などによってさまざまに変化します。子どもが本当に望んでいることは何なのか、その答えを知るためのヒントは、親子間のコミュニケーションにあると言えるでしょう。

その他の回答の大半を占めたのは「してほしかったことはない」

親にしてもらいたかったことアンケート その他の回答の大半を占めたのは「してほしかったことはない」

親にしてもらいたかったことアンケートの「その他」のなかで、もっとも多かった回答、それは「してほしかったことはない」でした。つまり、“不満はない”ということです。具体的な理由も見てみましょう。

おおむねしてもらったので不満はない
親はわがままを叶えてくれた
してもらったことで充分満たされた
これ以上、何か求めるものはない
今思うと、「大体のことはやってくれていたな」と感謝している
大人になって初めて、たくさんの手と時間とお金をかけて育ててもらったことを実感している
いつも近くで応援してくれたから。親には感謝しかない
病弱だったので面倒を見てくれただけで十分
自身の意思にまったく口を挟まなかった
経済的に余裕がないことがわかっていたので、してもらいたいことはとくになかった
共働きだったこともあり、当時はもっと一緒に遊んでほしいなどと思っていたが、今思うと「好きなことをさせるために一生懸命働いてもらっていたのだな」ということが身に染みてわかるので、今はとくにない

十分満たされているという意見が多数寄せられています。大人になって親の苦労や努力を理解したことで、感謝の気持ちが強まったという回答も多く見受けられました。なかには、親の経済状況や事情を理解していたため、できる範囲でしてもらえたと感謝しているコメントも。親御さんが愛情を持って接してきたことは、子どもにしっかりと伝わっていることがわかります。

子ども時代の「親にしてもらいたかったこと」ランキング まとめ

「親にしてもらいたかったこと」をランキング形式でお伝えしました。すべての項目に共通するのは“親との確かなつながり”ではないでしょうか。子どものころに親に褒めてもらいたかった、お出かけしたかった、自主性を尊重してもらいたかった……どれをとっても、互いの理解が不可欠なものばかりです。お子様としっかりとコミュニケーションを取り、理解し合うことの重要さがアンケート結果から伺い知ることができたと思います。さまざまな経験を積み重ねた大人の“子ども時代の本音”は、子育てに活かせる貴重なヒントになるはずです。アンケートにご協力いただいた方の経験が、子育てに悩んだり迷ったりしている方の参考になれば幸いです。

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