お家の整理収納について、とくに悩みが尽きない場所と言えばクローゼットとキッチン周りではないでしょうか。クローゼットには着ない服や不用品が眠っていたり、パントリーや食器棚がごちゃごちゃしていたり……来客時に見えない場所だからと、ついついものを詰め込んでしまいますよね。でも、本当はもっとスッキリ使いやすくしたいと思いませんか? 整理収納アドバイザーの中山真由美さんによると、散らかりがちなクローゼットとキッチン周りも、片付けのコツを知ることでキレイにできるそうです。そこで、これまで多くの家庭で片付けの悩みを解決してきた中山さんに、整理収納の考え方やコツを伺いました。クローゼット・冷蔵庫・パントリー・システムキッチン・食器棚の整理収納術や収納アイデア、オススメ収納グッズもご紹介します。
整理収納アドバイザー/お部屋と心のカウンセラー
整理収納サービスと電撃的な出会いをしたことで、子供の頃からの捨て下手・しまい下手を克服。この経験を元に整理収納事業を立ち上げ、個人宅や法人の整理収納コンサルティングやマンションの間取りの提案や監修、セミナーをおこなっている。雑誌での連載や特集記事、テレビ、講演など幅広く活躍中。
著書に『心も整う「捨てる」ルールと「しまう」ルール』(集英社)、『増やす男と、捨てない女の片づけ術』(小学館)『いちばんシンプルでわかりやすいお片づけBOOK』(マイナビ)など多数。
Ritta Stanza 中山真由美のお片づけ・整理収納
整理収納アドバイザーの中山真由美です。「着たい服がどこにあるかわからない」「あのバッグはどこにしまったっけ?」「買ったはずの調味料のストックが見当たらない」……そんな悩みを抱えている方は、ぜひ整理収納術を実践してみてください。片付けが苦手な方でも大丈夫! 整理収納のコツを知ることで、きっと最初の一歩が踏み出せますよ。今でこそ整理収納アドバイザーとして活動している私も、かつては片付けが大の苦手で、何でも収納スペースに押し込んでいました。そんな自分を変えられた実体験とこれまで培ってきた経験をもとに、悩みが多く寄せられるクローゼットとキッチン周りの整理収納術を解説させていただきます。まずは整理・収納・整頓の基本をご紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。
目次
1.「片付け」を始める前に知っておきたい! 整理・収納・整頓の違い
2.洋服の量を減らすには? 上の棚はどう使う? プロが教えるクローゼットの整理収納術
3.整理収納アドバイザーが教える! クローゼットのオススメ収納グッズ
4.キッチンの片付けのコツを解説①冷蔵庫の整理収納術とオススメ収納グッズ
5.キッチンの片付けのコツを解説②パントリー(食品庫)の整理収納術とオススメ収納グッズ
6.キッチンの片付けのコツを解説③システムキッチンの整理収納術とオススメ収納グッズ
7.キッチンの片付けのコツを解説④食器棚の整理収納術とオススメ収納グッズ
8.クローゼット&キッチンの整理収納術をプロが解説 まとめ
「片付け」を始める前に知っておきたい! 整理・収納・整頓の違い
「整理収納」や「整理整頓」など、並べて使われることも多い整理・収納・整頓という3つの言葉。どれも似たような言葉だと思われている方もいますが、それぞれ意味が異なります。まず整理は“不要なものを取り除く”という意味で、必要なものを残し、不用品を捨てることを指します。収納は“ものを中にしまうこと”であり、整頓は“散らかっているものを整えること”です。
この3つを合わせて「片付け」だと考えると、その順番も明確になります。いらないものを手放して必要なものや大切なものを残し、それらを適切にしまって、取り出したらもとに戻す。この整理 ⇒ 収納 ⇒ 整頓のルーティンが片付けなんですね。そして整理と収納が上手にできていれば整頓がしやすくなるので、お家が整った状態を保てるわけです。
上手にものを減らすには? 整理のコツ
片付けのスタートは整理から。まずは必要なものと不用品を分けていきますが、その際に「いる・いらない」で判断すると、ついつい「いる」が多くなりがちなんです。私も捨て下手だったころはそうでした(笑)。ですから「使う・使わない」を基準にして、さらに「迷う」「思い出」の選択肢も用意しましょう。
「迷う」は文字通りすぐに判断できないもの、「思い出」は自分にとって思い入れがあるものや持っているだけでモチベーションが上がるものです。自分にとって大切なものは無理に手放す必要はありません。大切な品を保管するスペースを確保するため、不用品をきちんと整理する意識を持ってくださいね。
また、「使う・使わない・迷う・思い出」のジャッジは“5秒”でおこないましょう。整理はものが多いほど時間がかかりますし、気力も体力も使います。判断できないと思ったらすぐ「迷う」にしてしまいましょう。素早くジャッジするのが整理を順調に進めるコツですよ。「迷う」に分類したものは、いったん見直し期間を設けます。基本的には1年間ですが、捨てるのが苦手な方なら3年間ほど置いてもOK。整理を始めたときは迷っても、ものの価値は時間とともに変化します。1年間ほとんど使うことがなかったり、存在すら忘れていたりしたものは、見直した際に気兼ねなく手放せるでしょう。
残すものを選び取ったら、次は使用頻度や使用場所、使う人などで分類します。家族と共用しているものは、相談してどこにしまうのか決めましょう。使用頻度や場所に応じて分類するまでが私の考える整理であり、使いやすく収納するためのポイントでもあります。
ものを使いやすく収納するための工夫
ものを収納する際は、“高さ”にも着目しましょう。よく使うものは、一番手に取りやすい腰から目の高さに収納してください。ときどき使うものは下のほう、あまり出番のないものは上の高い場所にしまいます。おおよその基準は下記を参考にしてくださいね。
●上段/三軍…年に1回ほど使うもの、思い出の品、整理に迷っているものなど
●中段/一軍…毎日使うもの、週に数回〜月に1回は使うもの
●下段/二軍…半年に数回ほど使うもの
ものによっては当てはまらない場合もありますが、一軍~三軍の基準を念頭に置くと使いやすい収納になりますよ。また、使用頻度に関わらず、重いものは危ないので下段に置くようにしましょう。
もうひとつ収納で重要なのが容量です。基本的に収納スペースの7割くらいが埋まる量を目指してください。引き出しや棚の中が100%みっちり詰まっていたら、ものを取り出しにくいですよね。戻すときにも入れにくくて、同じ場所に戻すのが億劫になるかもしれません。収納をすべて使うのではなく、取り出しやすく戻しやすい7割を目安に入れるようにしてくださいね。
収納グッズを買う際も、気を付けていただきたいことがあります。それはロングセラー商品を選ぶこと。100円ショップや無印良品、ニトリやIKEAでも、定番の収納グッズを買うのがオススメです。ロングセラー商品は、基本的にいつでも購入できて、追加で欲しいときに買い足せることが大きなメリット。逆に新商品は追加生産されずに販売終了してしまうこともあるので、すぐに飛び付いてしまうと後から買い足せないこともしばしば。収納を美しく見せるためには、メーカーやデザイン、色が統一されていることも重要なので、できるだけ同じものが増やせるよう、ケースやボックスなどの収納グッズはロングセラー商品を選びましょう。
洋服の量を減らすには? 上の棚はどう使う? プロが教えるクローゼットの整理収納術
何年も着ていない洋服、使っていないバッグや小物などがクローゼットに眠っていませんか? クローゼットをスッキリと使いやすくするため、まずは整理から始めましょう。洋服は「今、自分が着たいか?」を基準に、手放すか否かのジャッジをしていきます。すぐにジャッジできないものは、試しに着てサイズ感や今の自分に似合うかを確認したうえで、それでも迷った場合は見直し期間を設けてください。洋服の見直し期間は1年間を目安にするのが良いでしょう。春夏秋冬を通して一度も着なかったものは手放す判断をすること。それが洋服の整理のコツですね。ただし、ご高齢者の場合は流行にあまり左右されない面もあるので、高齢の家族の衣類などを整理する際は、必ずしも1年間を基準にする必要はないですよ。
「着る・着ない・迷う」でジャッジして整理し、それでも減らしきれない場合は収納の広さに応じた“枠”を決めてしまうのもひとつの手です。使用するハンガーの本数を決めたり、衣装ケースに入る枚数を計算したりして、あらかじめ「これだけしか入れない!」と決めて整理するんですね。洋服が好きで、ついつい購入してしまうタイプの方にはこの方法もオススメです。ちなみに、持っている服が多い方ほど季節ごとのクローゼットの整理収納は必須になります。ハンガーに掛けるのはそのシーズンのものだけにして、着ないものは衣装ケースなどを使ってクローゼットの下や枕棚に収納してくださいね。
ウォークインクローゼットの注意点
意外とよく見かけるのが、ものがパンパンに詰まっているウォークインクローゼット。ウォークインのはずなのに、人が入る隙間がないんですね。これでは中で着替えができませんし、服を選ぶのも困難なので、本来の機能が失われてしまいます。ウォークインクローゼットのメリットは、収納したものの見やすさやその場で身支度ができること。せめて人がひとり通れるスペースは確保しておきましょう。
洋服をキレイに収納するコツは?
クローゼット内にチェストなどを置いて服を収納するときもコツがあります。まずはチェストの引き出しの高さと幅を測って、さらに入れたいものを畳んだときの高さと幅も同様に測ります。すると、引き出しに入るおおよその量がわかるので、高さや幅を計算しつつ収納しましょう。また、Tシャツやカットソーなどを並べる際は、折った側を上に向けると枚数がわかりやすいですよ。
さらに、収納の中をキレイに整えるコツはハンガーを統一することです。クリーニング屋さんからもらった針金ハンガーでも、100円ショップや雑貨屋で買ったものでも良いので、とにかく色と素材、形状が同じものを使いましょう。ただ、ハイブランドの洋服は購入時に付属しているハンガーをそのまま使ってOKです。専用のハンガーは洋服の型崩れなどを防ぐのに役立つので、ブランドものは普段着と分けて収納すれば、キレイにしまうことができますよ。
整理収納アドバイザーが教える! クローゼットのオススメ収納グッズ
クローゼットのオススメ収納グッズ①天馬「フィッツユニットケース」
クローゼットの中に置く収納ケースと言えば、なんと言っても天馬の「フィッツユニットケース」。このアイテムは、16年も前からオススメしています。前枠がとても頑丈につくられているので、重ねても天板がたわまず変形しないのが大きなメリットです。あまり丈夫ではないケースだと上に置いたものの重みで引き出しが開かないこともありますが、フィッツユニットケースなら心配ご無用。付属のゴム脚を付ければフローリングや畳に直接置いても傷付けることがないですよ。サイズも豊富なので、それぞれの住まいに合ったものを選ぶと良いでしょう。ひとつ5,000円ほどしますから、もう少しリーズナブルなものが良ければ、無印良品の衣装ケースも検討してみてください。
クローゼットのオススメ収納グッズ②KEYUCA(ケユカ)「Re ハンドル付きストッカー 深型スリム」
枕棚など、高い場所で使うならケユカの「Re ハンドル付きストッカー 深型スリム」がオススメです。ハンドル付きストッカーシリーズは、取っ手があるのがとにかく便利! 高い場所に収納したものが取り出しやすく戻しやすいので、非常に使い勝手が良いんですね。深型スリムタイプは奥行が40センチで、我が家のクローゼットの枕棚に合うサイズということも相まって、重宝しています。自立しない形状のバッグを入れるのにぴったりで、キレイに収納できるんですよ。また、私と夫の共通の趣味であるゴルフ用品も、このハンドル付きストッカーに入れて枕棚にしまっています。必要なものを丸ごと入れているので、出かける準備がとっても楽になりましたね。
クローゼットのオススメ収納グッズ③Fellowes(フェローズ)「BANKERS BOX(バンカーズボックス)」
クローゼットの枕棚にはフェローズの「バンカーズボックス」もオススメ! 私はケユカのハンドル付きストッカーとあわせて使っています。アメリカの銀行や公共施設で書類ケースとして使われている段ボール製のボックスで、軽さと頑丈さが魅力です。デザインもシンプルなので使い勝手が良く、我が家でも活躍しています。冬場以外は出番のないダウンなどを入れたり、衣類以外にも思い出の品をしまったりするのに役立ちますよ。
クローゼットのオススメ収納グッズ④イノマタ化学「くつした整理カップ」
イノマタ化学の「くつした整理カップ」は、靴下はもちろんストッキング、下着などをキレイに収納できる便利な収納グッズです。イノマタ化学はプラスチック製品の大手メーカーで、セリア・ダイソー・キャンドゥの100円ショップ大手3社でも展開されています。手に入りやすいし使いやすいので私も大好きですね。くつした整理カップは、1アイテム1カップで収納すれば、引き出しを開けたときに一目で中身がわかりますよ。さらに、ひとつひとつ連結できるので小さくてもバラバラになることはありません。クローゼットだけでなくお家のいろいろな引き出しの中で活用できるオススメ収納グッズです。
クローゼットのオススメ収納グッズ⑤サナダ精工「仕切りボックス」
チェストの引き出しなどで使うなら、サナダ精工の「仕切りボックス」シリーズも使い勝手が良いですね。私はくつした整理カップとあわせて使用しています。サナダ精工も100円ショップなどで買えるプラスチック製品の有名なメーカーです。仕切りボックスの魅力は、なんと言っても仕切りの位置を変えられること。5ミリ間隔で動かせるので、入れたいものに合わせていろいろな使い方ができます。
キッチンの片付けのコツを解説①冷蔵庫の整理収納術とオススメ収納グッズ
キッチンには収納スペースが複数あり、ものも多いので場所を区切って整理収納していきましょう。スタートは冷蔵庫がオススメです。冷蔵庫の中は期限が決まっているものがほとんどなので、取り組みやすいんですね。まずは期限切れのものを処分します。次に期限は切れていないけれど、ずっと入っているものを見直します。このままではおそらく食べずに期限を迎え、食品も電気代も無駄になってしまいますから、早いうちに誰かにあげるなどして整理しましょう。冷蔵庫の中に“食べたいもの”だけが入っているようにすれば、食品ロスもなくなるはずですよ。
中身が食べたいものだけになったら、分類と収納をしていきましょう。私の場合は「すぐ食べないといけないもの」「朝食でよく使うもの」「パンを食べるときに使うもの」「味噌汁をつくるときに使うもの」の4つに分けています。これらをそれぞれセットにしてカゴに入れておけば、準備がすばやくできるうえに、食品も無駄にしません。とくに「すぐ食べないといけないもの」、つまり、開封したものだけを入れたセットは早く食べてしまいたいんですよ。実はこのカゴだけ取っ手付きにして、家族にもわかりやすいように工夫しています。さらに日常的に使うものなので、取り出しやすい中段に入れれば完璧です!
最近は冷蔵庫の収納が注目され、いろいろな収納ケースが出てきていますが、庫内すべてをカゴで埋め尽くすのはオススメしません。カゴでいっぱいになると買ってきたものを入れる場所に迷ってしまうので、4つ程度にしておくと良いですね。カゴは中身がすべて見渡せるように、色は透明で高さが3センチくらいのものを選びましょう。
また、冷蔵庫の下段は収納量を7割にして予備スペースをつくっておくと、料理が入ったままの鍋をスムーズに入れることができますよ。いろいろなお家を訪問していますが、冷蔵庫が整っている方は少ない傾向です。期限切れのものがあったり、食材や調味料が分類されずにあちこちに入っていたりなど、苦戦されていますね。冷蔵庫の整理収納に苦手意識のある方は、この機会にグッズを活用しながら使いやすくキレイな冷蔵庫を目指してみてください。
冷蔵庫のオススメ収納グッズ①イノマタ化学「薬味チューブホルダー」
冷蔵庫のドアポケットの収納に悩む方も多いので、オススメグッズをご紹介します。まずひとつめは、イノマタ化学の「薬味チューブホルダー」。薬味チューブホルダーは、1本しか入らないタイプを選んでみてください。いくつも入れられるものは、使ってないときに余分なスペースが生まれてしまうんですね。必要なときに必要なぶんだけ使うと、冷蔵庫もスッキリしますよ! ちなみに、ドアポケットの収納は奥から背の高い順に入れるのがコツです。
冷蔵庫のオススメ収納グッズ②イノマタ化学「ドアポケット用仕切り」
ドアポケットにマヨネーズやケチャップなどの調味料を入れていると、ドアを開けたはずみで倒れたりしませんか? そこでオススメなのが、イノマタ化学の「ドアポケット用仕切り」。自立しない調味料がしっかりと固定されるだけでなく、仕切りをスライドできるので、中身が少なくなったらスペースを調整できます。冷蔵庫用ラックのように場所を取らないですし、プチプラでうれしいこと尽くしのグッズと言えるでしょう。
キッチンの片付けのコツを解説②パントリー(食品庫)の整理収納術とオススメ収納グッズ
パントリーも食品が多いので手が付けやすい場所と言えますね。パントリーがあるお家では、ニトリや無印良品など同じシリーズで収納ケースを揃えると、統一感が出て見た目もおしゃれ。ほとんどのお家の場合、パントリーは来客時に見えない場所にあるでしょうから、プチプラでOKです。そして、分類は“ざっくり”がコツ。食品や食材、飲料などあらゆるジャンルが混在しますから、細かく分類しすぎると新たなものを加えるとき、どこに入れたら良いかわからなくなってしまいます。たとえば「レトルト」なら中華や洋食などメニューに関わらずレトルト食品でまとめる、うどんやそば、パスタ、マカロニなども「乾麺」のグループとしてひと括りにしてOK。使いやすさを重視したざっくり分類で収納しましょう。
パントリーの収納も、基本的に一軍(中段)・二軍(下段)・三軍(上段)の考え方に沿っておこないますが、軽いものは上段に、水や油、醤油などの重たい備蓄品は、台車に乗せて最下段に収納してください。そこまで重量のないものは収納ケースにキャスターを付けると使いやすくなりますね。重要なのは、必要なときに誰でもサッと取り出せる“使いやすさ”だと覚えておきましょう。
パントリーに限らず、造り付け収納スペースは奥行きが深い場合もありますので、その際は前後に収納ケースを並べてみてください。よく使うものを手前に置き、あまり使わないものを奥にして、使用頻度で分類しましょう。ただ、覚えておいていただきたいのは“収納スペースは空いていてもOK”ということです。使うものだけを残すのが整理の基本ですから、奥のケースは空にしておいて、必要に迫られたときだけ使うのもひとつの方法だと言えるでしょう。
パントリーのオススメ収納グッズ①ニトリ「バスケット Nインボックス」+キャスター
パントリーの収納ボックスにオススメなのは、ニトリの「バスケット Nインボックス」。たくさん買ってもお手頃価格なので揃えやすいですし、レギュラーサイズとよこ型ハーフサイズであれば別売りのキャスターを付けることもできて便利です。ただし、キャスターの耐荷重は約10キロで、一度取り付けると外せないので気を付けましょう。サイズや色も豊富なので、パントリーのイメージと大きさに合わせて選んでくださいね。
パントリーのオススメ収納グッズ②無印良品「縦にも横にも連結できるポリプロピレン平台車」
重たい備蓄品を載せる台車としてオススメなのが、無印良品の「縦にも横にも連結できるポリプロピレン平台車」。耐荷重は80キロで、重いものを載せても車輪がスムーズに動きます。商品名が示すように、縦にも横にも連結できるので、載せたいものの大きさにあわせてカスタマイズも可能。パントリーなどの最下段用の台車にぴったりです。使わないときは隙間に収納できますし、クローゼットや押入れなどいろいろな場所で使えるので、お家にあると便利ですよ!
キッチンの片付けのコツを解説③システムキッチンの整理収納術とオススメ収納グッズ
システムキッチンの収納スペースには使用期限が決まっていない調理器具や食器類など、さまざまなものがしまわれていることでしょう。整理をするにはかなりの時間がかかるので、5秒でジャッジを意識しながら進めてくださいね。
キッチンの中でも調理スペースは健康と直結していて、衛生面でとくに気を使う場所ですから、清潔さを保つためにも収納グッズはプラスチックやステンレス製など洗ったり拭いたりできるものを選びます。布製や紙類の収納グッズは、湿気や油でベトベトになってしまうので避けてくださいね。グッズを購入する際は、必ず収納スペースのサイズを測って、中に入れるものを具体的に決めておきましょう。キッチンは調理器具や食器類などさまざまな形や素材が混在するため、収納物のグループ分けが重要です。そして、グループ分けしたものを使いやすくしまうためには、収納ケースが欠かせません。キッチンだけで30個以上の収納ケースが必要になることもありますから、計画的に進めていきましょう。
キッチン収納のオープンスペースには無印良品やニトリ、IKEAなどの収納ボックスを揃えます。少し高くても同じものを揃えるのが、スッキリ見せるためのポイント。一方で、引き出しや扉の中は隠れるので、100円ショップなどの収納グッズで問題ございません。見える収納と隠す収納を上手に使い分けて、キレイで使いやすいキッチンを目指してくださいね。
コンロ下&シンク下もスッキリ! システムキッチン収納の整理収納術
システムキッチンには調理器具、食品、食器、カトラリー類などいろいろなものを収納するので、ごちゃごちゃしがちですよね。コンロ下やシンク下などが観音扉タイプであれば、棚板ラックなどで上下に空間を区切りましょう。空間が広く、収納量も多いのが観音扉タイプのメリットですが、しっかり分類しなければどこに何があるのかわからなくなるので要注意。一方、引き出しタイプは観音扉タイプほど収納量がないものの、開けたら中身がひと目でわかるので、収納グッズをうまく使って収納量を増やしていきましょう。
まずコンロ下には、調理で頻繫に使う鍋やフライパンを入れます。火の近くなので、収納グッズはすべてステンレス製で揃えましょう。調理器具は重いため、プラスチック製では持ち堪えられないという理由もありますね。一時期、フライパンを100円ショップのファイルケースに収納する方法が流行りましたが、1ヶ月ほどで変形したという声が多かったんです。やはりコンロ下で使うものは、頑丈さが大切。観音扉タイプであれば鍋はステンレス製の棚板ラックやコの字ラックで上下に分けると良いでしょう。フライパンは観音扉・引き出しタイプどちらであっても、スタンドに立てて収納すると使い勝手が良いですよ。
シンク下もできればステンレス製の収納グッズを選んで、コンロ下と同様に観音扉タイプは棚板ラックを使いましょう。引き出し式の収納ケースを入れる方もいますが、扉を開けてさらに引き出しを開ける2アクションになるので、ラックのほうが便利だと思います。そのほか、排水溝ネットやジッパーバッグといった細かいものをシンク下に収納する際は、100円ショップなどのケースにラベルを貼ると便利ですね。
システムキッチンのオススメ収納グッズ①KEYUCA(ケユカ)「arrots 伸縮ラック」
観音扉タイプのシステムキッチンにオススメな棚板ラックは、ケユカの「arrots 伸縮ラック」です。幅47〜80センチまで伸縮できるので、収納スペースを有効活用できます。設置はパーツをはめ込むだけなので簡単! 棚板もステンレス製なのが魅力ですね。
システムキッチンのオススメ収納グッズ②ニトリ「たて・よこ置けるフライパンスタンド」
フライパン立てのオススメは、ニトリの「たて・よこ置けるフライパンスタンド」です。私が整理収納アドバイザーになったころからずっとあるので、16年以上売られているロングセラー商品ですね。オススメはスタンドを横使いすること。かなりフライパンを取り出しやすくなりますよ。観音扉・引き出しタイプどちらのキッチンにも対応できるので、引っ越ししてキッチンのタイプが変わっても問題ありません。
システムキッチンのオススメ収納グッズ③IKEAのVARIERA(ヴァリエラ)「鍋ぶたオーガナイザー」
フライパン立てには、IKEAのヴァリエラシリーズ「鍋ぶたオーガナイザー」もオススメ。本来は鍋蓋置きなのですが、26〜28センチのフライパンなら十分収まります。ステンレス製で、蛇腹状になっているのが特長。たくさん収納できるうえに使わない部分は畳んでおけるので、状況に応じて使い分けることができますよ。
システムキッチンのオススメ収納グッズ④イノマタ化学「プルアウトボックス」
排水口ネットなどの消耗品を入れるのにぴったりなのが、イノマタ化学の「プルアウトボックス」。取り出し口がやわらかい素材なので中身がサッと取れ、いろいろな消耗品を収納できますよ。また、積み重ねてコンパクトにできるので収納力もアップ! サイズがいくつかあるので、入れたいものに合わせて選んでくださいね。
システムキッチンのオススメ収納グッズ⑤mon・o・tone(モノトーン)「キッチン消耗品用ケース」
消耗品のなかでも袋類の収納にオススメなのが、モノトーンの「キッチン消耗品用ケース」。とくにジッパーバッグはパッケージのまま収納するよりもコンパクトに収まります。立てて収納できるので、引き出しタイプの収納を使っている場合はラベリングしてみてください。使い勝手が抜群ですし、見た目もおしゃれになりますよ。
キッチンの片付けのコツを解説④食器棚の整理収納術とオススメ収納グッズ
食器には感情がこもりやすいので、食器棚の整理はキッチンのなかでも後回しにするのが良いでしょう。食器棚にはさまざまな形状があり、観音扉や引き出し、オープンスペースなどなど。形状によって収納の仕方が変わってきますが、基本的な考え方はどれも同じです。背の高い食器棚は、一軍(中段)・二軍(下段)・三軍(上段)を基準にしてOK。真ん中に炊飯器や電子レンジなどを置くオープンスペースがあるのであれば、中段と下段が一軍、上段が二軍、最上段が三軍と考えましょう。
食器棚のなかでも収納に悩むのがコップ類。収納のコツとしては、同じものを手前から奥へ一列に並べます。また、高さや形の違うものは、後ろが高いもの、手前が低いものを配置しましょう。背の順で置けば、食器棚を開けたときにひと目で中身がわかるようになりますよ。食器棚の収納のコツはほかにもありますので、オススメグッズ紹介とあわせて解説していきますね。
食器棚のオススメ収納グッズ①KEYUCA(ケユカ)「ハンドル付きストッカー」
食器棚の高い場所には、クローゼットの収納でもご紹介したケユカの「ハンドル付きストッカー」がオススメです。サイズがいろいろあるので、収納したいものによって選びましょう。持ち手が輪っか状でしっかり掴めるので、少々重いものを入れても取り出しやすいのが魅力的。食器棚で使う際は、そうめん鉢のような季節ものの食器を入れましょう。衣替えをするように、食器も使う季節にあわせて一軍スペースへと移動させます。「使うもの」と「使わないもの」がわかりやすくなりますよ。ハンドル付きストッカーは、システムキッチンの吊り戸棚でも活躍します。軽いものをいれるのが鉄則ですから、乾物などを入れておくと便利に使えるでしょう。
食器棚のオススメ収納グッズ②無印良品「アクリル仕切棚」&山崎実業tower「コの字 ラックタワー」
食器の収納量を増やしたい方にオススメなのが、コの字型のラックです。つくりはシンプルですが、上下に区切ってスペースを有効活用できる優れもの。なかでもオススメなのは、無印良品の「アクリル仕切棚」です。重い食器を置いてもたわまない強度があるので安心して使えますし、取り出しやすくておしゃれなんですよ。
もうひとつオススメするアイテムは、山崎実業のtowerシリーズ「コの字ラック タワー」。私の場合、大皿などを収納するために使っています。スチール製なので、食器棚だけでなくコンロ下収納に設置してもOK。積み重ねて使用できるので、食器のほかスパイス類やキャニスターなどの小物を置いても良いですね。
クローゼット&キッチンの整理収納術をプロが解説 まとめ
クローゼットとキッチン周りの整理収納についてたくさんお話しましたが、クローゼットでもキッチンでも、お家のほかの収納スペースでも、整理収納の基本的な考え方は同じです。クローゼットやキッチンがもので溢れているのは、使っていない“お気に入り”ではないものが入っているから。ものは勝手に増えたり減ったりしません。すべて私たち自身でコントロールできるはず。私は“入口を狭めて、出口を広く”を常に意識しています。ものを買うときは厳選して、使わない無駄なものはお家から出すということですね。見える収納にお気に入りの収納グッズを使っていただきたいのも、扱い方が変わるからです。リーズナブルなものを無計画に増やすのではなく、厳選したお気に入りグッズを大切に使えば長持ちします。入口を狭めて、出口を広くすることを意識すると、無駄なものが少なくなり、探しものもしやすくなることでしょう。今回お伝えした整理収納術も参考に、気に入ったものだけをお家に迎え入れ、家族全員が暮らしやすいお家にしてくださいね。
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