プロカメラマン直伝! スマホで赤ちゃんの写真を上手に撮る方法

赤ちゃんとの想い出を写真に収める際、できるだけ可愛い姿を撮影してあげたいですよね。しかし、もの心がついていない頃は、カメラに目線をもらうのも一苦労……どうすればうまく撮ることができるのでしょうか? プロカメラマンの瀬川陣市さんにスマホで赤ちゃんを上手に撮る方法について伺いました。

プロカメラマン瀬川陣市のプロフィール
瀬川陣市 プロフィール

フォトグラファー、フォトララ写真未来研究所(https://photolala.net)代表。
米国ウィスコンシン州立大学などで写真を学び、帰国後1995年よりフォトグラファーとして活動。2006年よりAll About写真撮影ガイドなど、各種メディア等で写真に関する執筆、講座を行う。「動画撮影の教科書」(秀和システム刊)など著書も多数。現在は、動画、ドローン撮影も含めた映像コンテンツについての講師、コンサルなどでも活動中。

みなさん、こんにちは。瀬川陣市です。赤ちゃんを上手に撮るためには、まずスマホやカメラに慣れてもらうことが必要です。自然な表情が引き出せるようになったらテクニックも併用して、今よりもステップアップした撮影を楽しんでみましょう!

赤ちゃんの写真を上手に撮るためのコミュニケーションとは⁉︎

赤ちゃんの写真を上手に撮るためのコミュニケーションとは

赤ちゃんの写真を撮影する際は、スマホやカメラへの抵抗をなくしてあげることからはじめましょう。そのためには、普段から赤ちゃんが遊んでいるぬいぐるみやおもちゃなどを持ちながらスマホを向けて、「慣れの時間」をつくってあげることが大切です。その状態で何回か撮影すれば、スマホの前でも自然な表情をつくってくれることでしょう。

好きなぬいぐるみなどを持ちながら撮影する方法は、赤ちゃんの目線を引き付けるのにも有効です。例えば、カメラ目線の写真を撮りたい場合は、レンズのすぐ近くにぬいぐるみを構えつつ、名前を呼びかけてあげましょう。反対に、自然な表情を撮りたい場合は、レンズと少し離れたところでぬいぐるみを構えて動かし、ぬいぐるみ自身が赤ちゃんに語りかけるようなイメージで目線を引き付け、撮影してみましょう。これらの方法は赤ちゃんの興味を誘うものなので、生き生きとした表情を引き出すことにも、目つぶり対策にもなります。赤ちゃんと一緒に自撮り写真を撮る際にも効果的ですね。

目線と構図を意識したワンランク上の撮影テクニック

目線と構図を意識して撮られた赤ちゃん

ワンランク上の写真を撮るためには、目線や構図を意識してシャッターボタンを押すことが重要です。まず目線について、撮影時は赤ちゃんをどのようなイメージで写真におさめたいか、明確にしておきましょう。

目線を変えれば印象も変わる

目線を変えれば印象も変わる 上目遣いをする赤ちゃん

赤ちゃんをより可愛く撮りたい場合は、斜め上からシャッターを切ることをオススメします。斜め上から撮ることで自然と上目遣いの表情になるので、可愛らしさをより引き立たせることができます。その際には、好きなぬいぐるみなどを持ちながら撮影する方法を併用するといいでしょう。

目線を変えれば印象も変わる ローアングルの構図で撮影された赤ちゃん

赤ちゃんの表情をはっきりと印象づけた写真を撮りたい場合は、スマホを下から構えてローアングルで撮影するようにしましょう。ローアングルには被写体を強調して大きく写すことができるというメリットがあるので、男の子をりりしく撮りたいときなどに有効です。

画面の縦横を効果的に使う

縦長の構図で撮影された親子

写真を撮る際には、画面を縦横どちらにするかも意識してみましょう。縦長の構図は横長の構図に比べて、写真の幅が狭くなる分、被写体の表情を大きく印象づけることができるというメリットがあります。ですので、表情のアップを撮りたい場合、または親御さんが赤ちゃんを抱っこしているときのように被写体が縦に長い場合は、縦長の構図が適していると言えるでしょう。ちなみに、赤ちゃんを抱っこしている姿を撮る場合は、胸元から上を写真に収めるバストアップがオススメです。全身を写したものに比べて、顔や表情をより印象づけることができます。

横長の構図で撮られたハイハイする赤ちゃん

一方、横長の構図は縦長の構図よりも画角が広くなるので、ハイハイ中や寝転がっている赤ちゃんの全身を写真におさめたい場合にオススメです。また、観光地などで赤ちゃんを抱いて記念撮影する際、表情ではなく背景に広がる景色や街並みを際立たせたいときも、横長の構図を選びましょう。

ハイハイしている赤ちゃんをより上手に撮りたい場合は、同じ目線で撮影することにもチャレンジしてみてください。体を這うようにしてスマホを横に構え、顔の正面から少しだけ斜めにずれた方向から撮る感じです。そうすることで、赤ちゃんの顔を大きく映しつつ、全身をおさめることができます。また、躍動感のある写真を撮りたい場合は連写機能が有効です。その際、連写のカシャカシャという音に赤ちゃんがビックリしてしまうことがあるので、スマホのシャッター音を消すことができるアプリ「無音カメラ」を入れておくのもいいでしょう。

スマホで写真を撮る際の注意点

スマホで写真を撮る際は手ブレに注意

赤ちゃんの撮影時に限ったことではないですが、シャッターボタンを押す際には手ブレに気をつけましょう。せっかくいい構図をつくることができても、写真がブレてしまったらもったいないですよね。撮影する際にはしっかりと脇を締めて、スマホを固定することを忘れないようにしてください。
また、スマホ画面のシャッターボタンを押す際、どうしても手ブレしてしまう場合は、セルフタイマー機能を使った撮影がオススメです。その場合は、シャッターが切られるタイミングに合わせて、赤ちゃんの興味を引き付けるように工夫します。

また、赤ちゃんとの記念写真をSNSにあげて楽しみたいという方は、住所が特定されないような配慮が必要です。例えばお家の中であれば、窓の外から見える景色に住所が記載された電信柱や特徴的な建造物などがないか、注意してください。公園などの野外で撮影する場合も一緒ですね。ご家族のプライバシーを守るために、アップする写真をよく見直すようにしましょう。

スマホで赤ちゃんの写真を上手に撮る方法 まとめ

赤ちゃんを上手に撮るためには、まずスマホのカメラに慣れてもらって、生き生きとした表情を引き出すことが大切です。撮影に慣れたら目線や構図も意識して、より想い出に残るような素晴らしい写真を撮ってください。