電気代が安い暖房器具は? 冬を乗り切るコツと省エネ家電をプロ家電ライターが解説

近年、地球温暖化の影響なのか秋が短くなり、11月以降は急に冷え込むようになってきました。寒さをしのぐために欠かせないのが暖房器具ですが、電気やガスなどの光熱費が値上がりしたことで、気軽に使えないと感じている方も少なくないでしょう。家電ライターの藤山哲人さんによると、ここ数年、電気代を抑えるための節電対策により暖房器具の使い方も変化してきているそうです。そこで、徹底的に分析した家電情報をさまざまなメディアで発信されている藤山さんに、暖房効果が高くて電気代も抑えられる省エネ家電の選び方やオススメ製品を伺いました。電気代の節約につながるエアコンの選び方、家電ライター藤山さんイチオシのエアコン、暖房器具と併用したいオススメ加湿器、局所暖房で電気代を抑える「あったかグッズ」などをご紹介します。電気代を抑えたい方はもちろん、AIなどの最新機能に興味がある方や、暖房器具や加湿器もインテリア重視で選びたい方にも役立つ情報満載です!

家電ライター・藤山哲人のプロフィール
藤山哲人  プロフィール

家電の紹介やしくみ、選び方や便利な使い方などを紹介するプロの家電ライター。独自の測定器やプログラムを開発して、家電の性能を数値化(見える化)し、徹底的に使ってレビューするのをモットーとしているため「体当たり家電ライター」との異名も。「マツコの知らない世界」(番組史上最多の6回出演)や「アッコにおまかせ」、「NHKごごナマ」などをはじめ、朝や昼の情報番組に多数出演。現在、インプレスの「家電Watch」「PC Watch」や「文春オンライン」「現代デジタル」などのWeb媒体、ABCラジオで連載やコーナーを持っている。

家電ライターの藤山哲人です。電気やガスなど生活に欠かせない光熱費の高騰に加え、あらゆる物資の値上げにより私たちの暮らしはますますひっ迫しています。日本政府による補助金があったとしても、個人で節電や省エネ対策を講じる必要性は今後も変わらないでしょう。戦争が終結し、世界経済情勢が変わればエネルギー価格が下がる可能性もありますが、現在は先行きが不透明……。そのような状況のなか厳しい冬本番を迎えるわけですが、暖房器具はとくに電気代や燃料費がかさんでしまいます。なら、どうすれば良いのか? 今回は省エネ・節電につながる暖房器具選びのコツからオススメ商品まで、詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください! 最近は高性能でありながらおしゃれな家電も増えていますので、さまざまな製品を紹介していきます。

目次
1.部屋全体を暖めるならエアコンの暖房機能! 電気代の節約につながるエアコンの選び方とは?
2.家電ライターが教える人気のエアコンは三菱電機の『霧ヶ峰』
3.空気のきれいさなら日立のエアコン『白くまくん Xシリーズ』がオススメ
4.暖房器具は加湿器との併用がマスト! 家電の達人がオススメする最新加湿器
5.局所暖房で電気代を節約! 家電の達人オススメのあったかグッズは「こたつ」と「ホットカーペット」
6.電気代が安い暖房器具は? 冬を乗り切るコツと省エネ家電をプロ家電ライターが解説 まとめ

部屋全体を暖めるならエアコンの暖房機能! 電気代の節約につながるエアコンの選び方とは?

部屋全体を暖めるならエアコンの暖房機能! 電気代の節約につながるエアコンの選び方とは?

電気やガス、灯油などが高騰している今、部屋全体を暖めるにはエアコンが最も省エネで、次に石油・ガスヒーター、電気ストーブの順でコストが抑えられます。小さいお子様やペットがいるご家庭、リビングなど家族が集まるスペースで部屋全体を暖めたい場合は、エアコンの暖房機能を使うのが良いでしょう。

電気代が安いエアコンを選ぶポイントは「統一省エネラベル」をチェックすること
出典:経済産業省資源エネルギー庁 省エネポータルサイト

数あるエアコンのなかから、より電気代が安いエアコンを選ぶポイントは、「統一省エネラベル」をチェックすることです。消費電力の高い家電製品には、経済産業省資源エネルギー庁が定める「統一省エネラベル」というシールが貼られています。省エネ基準達成率や年間消費電力量などが記載されていて、とくに注目すべきは“星の数”。省エネ性能が1.0~5.0の間で0.1刻みの点数で評価され、星で示されています。星の数が多いほど消費電力量が少なく、省エネ性能が高いというわけですね。

6〜8畳用エアコンのほとんどは省エネ基準達成率100%をクリアしているので、統一省エネラベルは10畳以上のエアコンを選ぶ際に参考にすると良いでしょう。まずは星の数を確認し、同じであれば「年間の目安電気料金」を比較することで、より電気代が安い省エネエアコンを選べますよ。

家電のプロが教える“本当の省エネエアコンランキング”の見分け方

家電のプロが教える“本当の省エネエアコンランキング”の見分け方

毎年「省エネ大賞受賞」と銘打つエアコンを見かけることがあるかと思います。省エネ大賞とは、経済産業省の後援を受けた一般財団法人省エネルギーセンターが、省エネルギー性に優れた製品を表彰するものです。しかし、各メーカーからイチオシ製品が自己申告制でエントリーされるので、“省エネ大賞受賞 = 最も省エネ”というわけではありません。省エネ大賞は、省エネ性能に加え、使い勝手も考慮したその年のオススメ製品という意味ですから、省エネにこだわる方は「省エネ基準達成率」をチェックしましょう。

省エネ基準達成率は、各製品の統一省エネラベルを見るとわかりますし、製品同士を比べたいのであれば経済産業省資源エネルギー庁の「省エネ型製品情報サイト」を確認してみてください。掲載製品のなかで、省エネ基準達成率が100%を超えていれば省エネエアコンだと言えます。省エネ基準達成率が110%以上なら、かなり企業努力をされているというのが私の見解ですね。とにかく電気代を安くしたい方は、省エネ大賞受賞の有無よりも、省エネ型製品情報サイトに掲載されている省エネ基準達成率を判断基準にすると、本当の省エネエアコンランキングを知ることができますよ。

エアコンは暖房性能が重要! 適した畳数のエアコンを選ぶのが節電のコツ

エアコンは暖房性能が重要! 適した畳数のエアコンを選ぶのが節電のコツ

エアコンは暖房性能を基準に選びましょう。その理由は、夏よりも冬のほうが屋内と屋外の気温差が大きくなるからです。電気代は暖房がよりかさみますから、カタログに記載されている暖房の適用畳数をチェックして、部屋の広さに合ったエアコンを選ぶのが節電のコツ。エアコンの畳数は、キッチン・ダイニング・リビングが仕切られていない場合は、ひとつの部屋として計算します。たとえばダイニングキッチンが8畳、リビングが12畳であれば、合計20畳です。さらに廊下など扉がない部分があれば、すべて含めて算出しましょう。実際の広さに適したエアコンを購入することが、電気代の節約・省エネにもつながりますよ。

フィルター自動お掃除機能付きのエアコンは省エネになる!?

フィルター自動お掃除機能付きのエアコンは省エネになる!?

エアコンのフィルター清掃も、電気代に差が出る要因のひとつです。各メーカーは2週間に1回のお手入れを推奨しているのですが、「そんなに頻繁にできない!」と感じる方も少なくないでしょう。そこでオススメなのが、フィルター自動お掃除機能付きのエアコンです。基本的には、年に1回ダストボックスを手入れするだけなので、とても簡単。エアコン本体の価格が高いため、お掃除機能付きが必ずしも節約になるとは言えませんが、フィルター清掃を怠ると故障の原因にもなるので、こまめな掃除が難しい方にとっては良いかもしれません。お掃除機能がないエアコンを購入する場合は、最低でも1ヶ月に1回は清掃してくださいね。

また、エアコンの購入から4〜5年経過するとフィルターにカビが生えている可能性があるので、清掃業者に依頼しましょう。吹き出し口から懐中電灯などで照らして、奥の白いプラスチックに黒い斑点があったら、それは黒カビです。ちなみに、冷房使用時にはエアコン本体が結露し、空気経路やファンにもカビが生えやすくなります。そのまま暖房をつけると乾燥したカビが部屋中に飛び散ってしまうので、エアコンの暖房機能を使う前は専門業者に清掃してもらいましょう。

家電ライターが教える人気のエアコンは三菱電機の『霧ヶ峰』

家電ライターが教える人気のエアコンは三菱電機の『霧ヶ峰』

私のイチオシエアコンは、三菱電機の『霧ヶ峰』です。霧ヶ峰は省エネ基準を目標年度よりも早い段階でクリアするほど省エネに力を入れていますし、AI技術を活用して開発された世界初の技術「エモコテック」が快適性を高めてくれます。

三菱電機のエアコン霧ヶ峰の機能「エモコテック」

「エモコテック」は赤外線センサー「ムーブアイmirA.I.+(ミライプラス)」で人の脈を測定し、脈の揺らぎから快適か不快かをバイタルセンサー「エモコアイ」が推定してくれる仕組みです。たとえば、不快と判断されると風を当てずにくつろげるよう自動調整してくれるんですよ。さらに、「フレッシュモード」を設定すると、脳の活動量の変化を解析し、室温を下げたり風を当てたりして集中力を高めるサポートをしてくれます。自宅で仕事する機会が多い方や受験生がいるご家庭には、とくに役立つ機能だと思いますね。

三菱電機のエアコン霧ヶ峰は『Zシリーズ』or『FZシリーズ』がオススメ

三菱電機のエアコン霧ヶ峰『Zシリーズ』

三菱電機の霧ヶ峰のなかでもオススメなのは『Zシリーズ』と『FZシリーズ』のエアコンです。両シリーズとも省エネでエモコテックも搭載されていますが、総合的に見ると使い勝手が良いのは『Zシリーズ』ですね。ちなみに2024年度モデルは省エネ大賞を受賞しています。

三菱電機のエアコン霧ヶ峰『FZシリーズ』

省エネ性能をより重視するなら『FZシリーズ』を選びましょう。霧ヶ峰のなかで最も省エネで、国内家庭用エアコン(4.0〜9.0kWクラス)7年連続省エネNo.1なんです! 霧ヶ峰ブランドの最高峰モデルのため、機能性はバツグン。そのぶん価格も高いので、総合的に見るとZシリーズがイチオシですが、より高い省エネ性能を求める方はFZシリーズを検討してみてください。

『D』の名を持つ霧ヶ峰は寒冷地仕様のエアコン! 違いは室外機

『D』の名を持つ霧ヶ峰は寒冷地仕様のエアコン! 違いは室外機

霧ヶ峰シリーズのなかで型番に『D』が付くものは、寒冷地仕様の「ズバ暖霧ヶ峰」です。Zシリーズの寒冷地仕様は『ZD』、FZシリーズなら『FD』と表記されます。通常モデルと寒冷地仕様の違いは室外機。寒冷地で暖房をつける際は、室外機に付着した霜を溶かす「霜取り」が必要で、以前は暖房運転を完全に停止しておこなっていました。しかし、最近では室外機にヒーターを内蔵するなど、部屋の温度を下げないような工夫が施されているわけです。

霧ヶ峰では、室外機の熱交換器を上下半分ずつに分け、交互に霜取りする仕組みを採用し、エアコン本体の暖房運転が停止しないよう考えられています。どうしても運転を停止しなければいけないほど霜が付いた場合は、停止前に自動で室温を上げることで室温低下を抑える設計になっているんですよ。

寒冷地仕様のエアコンが適している地域とは?

寒冷地仕様のエアコンを選ぶか否かの基準は、お住まいが降雪地域かどうかです。とくに北陸地方や東北地方でも山形・青森などの日本海側、岐阜、長野、群馬などの山間部にお住まいなら寒冷地仕様のエアコンが適していますね。太平洋側は通常モデルで十分対応できるでしょうから、居住地に合わせて選んでください。また、仕様に関わらず暖房を使う前には試運転をしたほうが良いですね。もし暖かい風が出てこない場合は、室外機の弁が錆びて固着しているかもしれません。そのままだと故障のもとになるので、どのエアコンでも本格的な冬が始まる前にしっかりチェックしてくださいね。

空気のきれいさなら日立のエアコン『白くまくん Xシリーズ』がオススメ

空気のきれいさなら日立のエアコン『白くまくん Xシリーズ』がオススメ

続いて紹介するオススメエアコンは、日立の『白くまくん Xシリーズ』です。白くまくん最大の特徴は、空気の清潔さを保つ多彩な機能にあります。部屋に浮遊するカビや菌をプラズマイオンで抑制し、調理臭や生ゴミ臭、ペットのトイレ臭や体臭までも大量の霜を使って凍結脱臭してくれます。さらにエアコン内部の汚れがたまりやすい部分にも工夫が施されているんですよ。他メーカーのエアコンでは吹き出し口などにプラスチックを使っているのですが、白くまくんはステンレスや銅を採用! カビや汚れの発生を抑えています。空気の清潔さで選ぶなら、白くまくんがピカイチですね。もちろん、省エネ性能も優れていますよ。

先日、日立は2025年6月までに空調事業合弁会社の株式をすべて売却し、家庭用エアコンの製造から撤退する方針を明らかにしましたが、販売・サービスはこれまで通り「白くまくん」ブランドとしておこなうとのこと。そのため、製品のアフターサポートは心配ないと思います。

暖房器具は加湿器との併用がマスト! 家電の達人がオススメする最新加湿器

暖房器具は加湿器との併用がマスト! 家電の達人がオススメする最新加湿器

エアコンをはじめとする暖房器具とあわせて使いたいのが加湿器です。燃料を燃やして暖める石油ストーブやガスストーブ、薪ストーブは1リットルの燃料を燃やすと、およそ1リットルの水分が放出されるので加湿器は不要ですが、ものを燃やさない電気ストーブやPTCヒーター、床下暖房など、部屋の温度だけを上げる暖房器具はすべて乾燥を引き起こします。室内が乾燥すると肌の不調だけでなく、喉や鼻などを保護している粘膜のバリア機能が低下して感染症にかかりやすくなったり、咳やくしゃみなどの飛沫が空気中に浮遊しやすくなったりするので要注意。また、お家にとっても、壁や床材が乾燥することで燃えやすい状態となり火事のリスクが高まるので、湿度は50〜60%に保ちたいところです。

加湿機能が搭載されているエアコンもありますが、加湿器は別途準備したほうが良いでしょう。と言うのも、エアコンの加湿機能は過度に期待できないからです。それに、加湿機能付きエアコンは室外機が通常のものより20センチほど高くなります。とくにマンションでは物干し竿や水栓に当たってしまう可能性があり、設置場所が限られるケースも。このような理由から、単体で加湿器を準備したほうが良いと思います。

換気機能付きのエアコンはあまり効率的ではないので、窓も開けて換気

感染症対策と言えば換気も重要です。換気機能付きのエアコンや別売りの換気ユニットを販売しているメーカーもありますが、こちらもそれほど効率的ではないのであまりオススメできません。換気のポイントは、24時間換気システムが設置されているお家であれば、電源は必ずONにしておくこと。窓を開けて換気するなら、1時間に数分間を2回以上、対角線上の窓を開けるなど国が推奨する方法でおこないましょう。家族とお家のため、上手に加湿や換気をしてくださいね。

加湿器は実用性だけだとダイニチの加湿器が一番なんですが、おしゃれなものや消臭・除菌などに特化したものなど新しい製品が出てきていますので、最新加湿器のなかで私のオススメもご紹介していきます。

おしゃれ度ダントツのステルス家電! 世界的デザイナーとコラボしたスマート加湿器EPEIOS(エペイオス)の『Heal(ヒアル)』

スマート加湿器EPEIOS(エペイオス)の『Heal(ヒアル)』

まずオススメするのは、EPEIOS(エペイオス)のスマート加湿器『Heal(ヒアル)』です。エルメスなどのハイブランドを手掛けたデザイナーが生み出した、とてもおしゃれな加湿器なんです! 火・水・土・風の四元素に着想を得たデザイン性が評価され、世界三大デザイン賞のひとつ「iF デザインアワード 2024」を受賞しました。見た目だけでなく、雨・焚き火など季節に合わせた環境音、やわらかい光、アロマオイルの香りなどで癒やしの空間をつくってくれますよ。

機能面も充実していて、ガラスタンクは取り外して丸洗い可能。さらにハイブリッド式で70℃まで加熱した水を超音波で噴霧するため、雑菌が繁殖しにくく衛生的かつ音も静かです。また、通常は超音波で水蒸気を飛ばすと加湿器の周りが濡れてしまいがちなんですが、ヒアルは吹き出し口にステンレスを使用し、細かい水蒸気だけが飛ぶように工夫されています。加湿量は約220mL/hと、6〜7畳ほどの寝室にぴったりですね。リラックス空間を演出するにはもってこいの加湿器ではないでしょうか。色はピュアクリア・グラデーションブラックの2色、価格は26,000円ほどです。

消臭・除菌・スギ花粉などのアレル物質抑制も可能! マクセルの『消臭加湿器 MXAZ-H2000WH』

マクセルの『消臭加湿器 MXAZ-H2000WH』

空気をキレイにしながら加湿してくれるマクセルの『消臭加湿器 MXAZ-H2000WH』は、2024年10月10日に発売したばかりの最新加湿器。強い酸化力をもつオゾンと加湿を組み合わせることでさらに高まった酸化作用により、臭いや菌、アレル物質を抑制するマクセルの独自技術「OXY MIST(オキシミスト)」が採用されています。これまで食品製造会社などの食品分野では、塩素を用いた消毒が一般的でしたが、近年ではオゾン水溶液にシフトしているほど安全性と優れた抗菌力・殺菌力が認められているそうですよ。

『MXAZ-H2000WH』は、雑菌が繁殖しやすい超音波式ではありますが、オゾンを使っているので衛生面もバッチリ。しかも超音波式は一番省エネなんですね。加湿能力は最大300mL/hなので、8畳ほどの部屋で使うと良いでしょう。価格は45,000円ほど、色はブラックとホワイトの2色展開です。加湿器なのに菌や臭いのもとを分解してくれるなんて便利ですよね。

『MXAZ-H2000WH』は20畳までの広さに対応するオゾン消臭器としても使える

さらに『MXAZ-H2000WH』は20畳までの広さに対応するオゾン消臭器としても使えるので、一年中活躍します。第三者機関による密閉空間での実験では、スギ花粉のアレルゲン量が減少したという結果も出ていますから、効果が期待されますね。ただし、オゾンは酸化力が高い特性があるため要注意。とくにオゾン消臭器として使用する場合は、電子機器の近くに置かないようにしましょう。また、空気よりも重く低い位置で滞留するので、赤ちゃんやペットなどがいるご家庭はとくに注意が必要です。狭い空間もオゾン濃度が高くなりやすいので気を付けてくださいね。使用前に必ず取扱説明書を読み、仕様を正しく理解してから使うようにしましょう。

電気代が一番安い! 省エネで選ぶならシャープの加湿空気清浄機『KI-TS50』or『KI-TX70』

シャープの加湿空気清浄機『KI-TS50』

電気代と加湿能力で選ぶなら、シャープの加湿空気清浄機『KI-TS50』がオススメ。薄型スリムタイプなのに最大加湿量が600mL/hもあって、17畳まで加湿できるほどパワフルなんですよ。一般的な気化式タイプの加湿器は、部屋の湿度が上がるまでに時間がかかりますが、『KI―TS50』は加湿フィルターが二層構造になっているため効率的に加湿してくれます。加湿をしていないときは、フィルターが水に浸からない位置で停止して、送風乾燥してくれるので、カビが繁殖しづらく衛生面も◎。Ag+イオンカートリッジで水の清潔さも保ってくれるため、さらに安心です。空気清浄機能としては「プラズマクラスター25000」を採用しているので、部屋中をキレイにしてくれますよ。価格は65,000円ほど、色はホワイト系とグレー系の2色あります。

シャープの加湿空気清浄機『KI-TX70』

感染症対策などでもう少し加湿量が欲しい方には『KI-TX70』はいかがでしょうか。最大加湿量が750mL/hで、21畳の広さまで加湿可能。シャープ最高峰の空気浄化技術「プラズマクラスターNEXT」や、AIが運転状況や空気情報を分析してくれる「COCORO AIR」も搭載しています。AIが学習・進化しつつ、空気清浄機をコントロールしてくれるのでさらに快適な暮らしができるはず。色はホワイト系のみ、価格は80,000円ほどです。部屋の広さや希望加湿量に応じて選ぶと良いでしょう。

局所暖房で電気代を節約! 家電の達人オススメのあったかグッズは「こたつ」と「ホットカーペット」

ここまで部屋全体を暖めるエアコンや併用したい加湿器についてお話してきましたが、近年は光熱費の値上がりにより、必要なエリアだけ暖める「局所暖房」をしている方も増えています。そのため、小さいサイズの暖房器具の需要が高まっているんですよ。というわけで、ここからは局所暖房として使えるオススメ「あったかグッズ」をご紹介していきます。

1人用テーブルタイプが人気! こたつを選ぶなら「山善」「コイズミ」「ユアサ」

山善の自分専用こたつデスク

小さいサイズのこたつのなかで流行っているのは「テーブル型」です。以前は200×90センチの家族全員で入れる大きさのこたつが主流だったのですが、今は2人ほどしか入れないような80×60センチや、もっと小さい60×60サイズが売れています。これらの1~2人用のこたつは、一人暮らしの方や仕事部屋など個人のスペースで使う方の需要が高まっているようです。

こたつメーカーと言えば、「山善」「コイズミ」「ユアサ」の三社が知られています。一番手に入りやすいのは山善のこたつで、ホームセンターでも購入可能、値引き率も高いのでお財布にも優しいですよ。各社オーソドックスなものからモダンなタイプまで多彩なデザインのこたつを出していますから、ライフスタイルや好みに合わせて選んでみてはいかがでしょうか。

ホットカーペットも小サイズが人気! 「山善」「コイズミ」「広電」がオススメ

ホットカーペットも小サイズが人気

電気代が安く、個々に暖められる小さいホットカーペットも人気で、40×40センチや90×90センチのサイズが好評です。家族で暖まるために大きめのホットカーペットを買っても、結局半分ほどしか使っていないご家庭がほとんどで、それならひとりずつホットカーペットを持つほうが省エネにつながる、というわけです。

ホットカーペットの主要メーカーは「山善」「コイズミ」「広電」。こたつ同様、購入しやすいのは山善のホットカーペットですね。広電のホットカーペットが一番安価なのですが、エディオン系列かAmazonなどの通販でしか販売されていないので、実物を見たい方にとっては選びにくいかもしれません。ホットカーペットも各メーカーさまざまな特長があるので、まずはホームページを覗いてみてくださいね。

足元ヒーターはFrancfranc(フランフラン)でおしゃれに! ライソンの『巻くこたつ』と「USB手袋」も活用して冬を乗り切る

Francfranc(フランフラン)の『パネルヒーター』

仕事や勉強などで机に向かうときに役立つのが足元ヒーターで、人気が高いのはFrancfranc(フランフラン)の『パネルヒーター』です。花柄やマーブル柄など見た目もかわいいので、オフィスで使う方も増えています。コンパクトに畳めるので、移動も簡単ですよ。価格は8,000円ほどです。

ライソンの『巻くコタツ KOZUTSUMI』

自宅用のあったかグッズとしてオススメなのは、ライソンの『巻くコタツ KOZUTSUMI』。その名の通り、足をすっぽり入れて360度暖めてくれるタイプで、上から毛布を掛ければ1人用こたつの出来上がり! サイズが大きく感じるかもしれませんが、丸めてコンパクトに収納できますよ。毛布付属で、お値段は9,900円ほど。

Francfranc(フランフラン)の『ヒーター付きハンドウォーマー』

また、指先が冷たいとしんどい……という方にオススメなのが「USB手袋」です。局所暖房をしていると、足元は暖かいのに手はかじかんでしまうことも少なくありません。指出しタイプのUSB手袋を使えば、パソコンやスマホの操作も快適! オススメは、ふわモコでかわいいフランフランのハンドウォーマーで、価格は3,000円ほど。外出時にはサンコーの指先まであるケーブルレスのヒーター手袋を使えば、外でも寒さを感じることなく過ごせるはずですよ。

電気代が安い暖房器具は? 冬を乗り切るコツと省エネ家電をプロ家電ライターが解説 まとめ

この冬を乗り切るために、省エネで電気代を抑えつつ効率良く暖まる暖房器具やオススメ家電についてお話しました。部屋全体を暖めるにはエアコンが最も省エネで、選び方のポイントは「統一省エネラベル」の“星の数”をチェックすること。星の数が同じなら、年間の目安電気料金で比較しましょう。省エネ性能を比較するなら、省エネ基準達成率を確認するのも良いですね。エアコンはいろいろな機能が付加されているので、ご家庭に合ったものを選ぶのがオススメです。省エネ性能ばかりに目が行き、使いにくいエアコンを購入してしまうのはもったいないですから、フィルター自動お掃除機能など使い勝手も考慮して選んでくださいね。また、部屋全体を暖めるとどうしても必要になる加湿器は、癒し効果のあるもの、空気清浄機能に特化したものなど、さまざまなタイプが販売されているので、加湿器もご家庭に合ったものを選びましょう。局所暖房として使える小さいサイズのこたつやホットカーペットなども取り入れれば、寒い冬を省エネで乗り切れるはずです!

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