左から 山本さん、中村さん、安藤さん、木村さん、富永さん、福田さん
トヨタホーム愛知が2023年に販売をスタートした「10年先のミライ」。同社の若手メンバーが中心となって企画し、動画配信やSNSを通じて視聴者の意見を取り入れながら、唯一無二の商品を作り上げました。そこで、デジタル推進グループの山本さん、デザイン2グループの中村さん、ホームアドバイザーの富永さん、福田さん、木村さん、営業スタッフの安藤さんにインタビューをおこない、同商品の特徴や魅力について語っていただきました。
目次
1.「全館空調システム搭載の強みを活かした家」を作りたい
2.固定概念にとらわれない、欧米のような家の需要が高まる?
3.「10年先のミライ」を家づくりのヒントに
4.「10年先のミライ」 まとめ
「全館空調システム搭載の強みを活かした家」を作りたい
Qまずは、トヨタホームの家の特徴から教えてください
大府営業所営業スタッフ:安藤さん。動画コンテンツでは「デジタル戦隊」唯一の男性メンバーとして出演
安藤さん:高層ビルや大型施設で採用されている「鉄骨ラーメンユニット工法」により、耐震性が高く倒れにくいことが大きな特徴です。
また、自動車生産のノウハウを活かした「トヨタ生産方式」を導入しています。外で家を建てていると、雨に濡れるなど環境の変化に左右されて家の品質が変わってしまうこともあります。腕のいい大工さんの確保も年々難しくなっています。そうした外部要因に左右されることなく、車づくりと同様に屋根の下、工場生産で安全・安心で高品質の家を提供できます。お客様にはいつも「設計図通りの家ができやすい住宅メーカー」とご説明しています。
鉄骨ラーメンユニット工法の構造体は柱が少ないため、壁のない大空間を作りやすいこともポイントです。「将来リフォームをしたい」「壁をなくしたい」といったご要望に応えやすく、長持ちするだけでなく、生活パターンが変化しても柔軟に対応しやすいことも魅力です。
その他にも「10年先のミライ」の家づくりにも大きく関わっているトヨタホーム独自の**全館空調システム「スマート・エアーズplus」**や、60年長期保証により長く安心して住み続けることができることも、トヨタホームならではです。
Q「10年先のミライ」という商品を作ろうと思ったきっかけは?
デジタル推進グループ:山本さん。「10年先のミライ」を企画し、商品コンセプトを提案
山本さん:住宅の形が多様化している中で、トヨタホームを選んでくださるのはどのようなお客様なのか掘り下げて考えたとき、約80%のお客様が全館空調システム「スマート・エアーズplus」を採用していることに思い至りました。日本は欧米と比べて全館空調システムの普及が遅れていましたが、コロナ禍の暮らしを経て、家で過ごす時間の大切さを再認識した方が多いからか、急速に需要が拡大しています。そこで「全館空調システムの強みを活かした間取りの家」を作りたいと考えました。全館空調により室内の温度が一定なので、屋根裏は暑くなりませんし、冷暖房効率のために玄関と部屋の間を仕切る必要もありません。ペットとの暮らしや小さな子どもとの暮らしにも最適です。自由な発想で家づくりができるメリットを活かしながら、若手メンバーに「10年先のミライ」の家を掘り下げてもらったのが今回の商品です。
Q「10年先のミライ」という商品名に込められた思いは?
山本さん:トヨタホーム愛知の家には、60年長期保証が付いています。60年もの長い期間を住み続ける前提の家ですから、先々を見越した家を提案したいと考えました。20年・30年先を考えるのは難しくても、10年先くらいであればある程度の予想ができるはず。今ある情報から10年先の未来を予測して商品とすることで、お客様に何らかの気づきがあればいいと思いました。
Q「10年先のミライ」のサブタイトルについても教えてください
日進営業所ホームアドバイザー:福田さん。プロジェクト終盤に加入したメンバーで「10年先のミライ」のサブタイトルを提案
福田さん:「10年先のミライ」という言葉から、一足飛びに10年後を思い浮かべる方が多いと思います。でも、家を建てるということは継続して住み続けるということ。住み続けた先の10年であることをサブタイトルで表現したいと思い、「10年先も20年先も、僕たちはこの家に帰りたい。」というサブタイトルを付けました。私自身、2005年にトヨタホームで家を建てた経験があり「20年先にこんな家に帰りたいな」というニュアンスも込めました。
固定概念にとらわれない、欧米のような家の需要が高まる?
Qコロナ禍以降の住宅のトレンドは?
デザイン2グループ:設計担当の中村さん。若手メンバーが考えた「10年先のミライ」をプランとして形にするためプロジェクトに参加
中村さん:日頃からお客様に間取りのご提案をしている中で様々なご要望を伺っています。最近ですと、帰ってきてすぐに手洗いができるように「1階に洗面台を設置したい」という声が多いですね。また、コロナ前から増えているご要望ですが、脱衣室と洗面室の分離化や、水回りとファミリークローゼットがひと続きの家事動線が非常に人気です。「バルコニーは不要」「掃除が大変だから浴室に窓や鏡、棚は不要」という声も多いです。
そして、急激にリモートワークが発展したことで、仕事をするための空間を求める方が増えています。書斎を設けるケースも、リビングの一角にテレワークスペースを設けるケースも多いですね。
ファミリークローゼットや洗面台が廊下にある間取りは、全館空調システムととても相性がよいことも大きいと思います。空調が効いていれば、ファミリークローゼット内が熱くなることはありません。風呂上りやドライヤー中の脱衣室も涼しく快適です。コロナ禍のトレンドと、弊社でできることがマッチしたのだと思います。
Q現在のトレンドをもとに「10年先のミライ」をどう予想しましたか?
山本さん: 10年後に、今よりも電気自動車が普及していることは明白です。欧米ではインナーガレージのある家が多く、雨の日にも濡れずに出入りができてとても便利です。電気自動車は排気ガスが出ないので、普及すれば今よりも、家の中へ車を入れることに抵抗がなくなるでしょう。非常時に電源として使うにも、車が家の中にあると便利です。
また、玄関とリビングが当たり前のように仕切られている間取りに「固定観念にとらわれているのでは?」と感じていました。こちらも、欧米の家では仕切りのない家を当たり前のように見かけますよね。
福田さん:カナダに実家があるのですが、開放感のある間取りです。間仕切りがなくても、全館空調システムが入っているので朝も夜も快適に過ごせますね。
安藤さん:展示場でも、玄関とリビングの間に扉は付けません。私の実家は数年前にトヨタホームで建て替えをしたのですが、やはり扉は付けませんでした。お客様からも、そういったご要望は増えています。そもそも、玄関とリビングを扉で仕切るのは、冷暖房効率を高める目的の方がほとんどです。全館空調システムがあれば不要ではないでしょうか。
「10年先のミライ」を家づくりのヒントに
Q若手メンバーが中心となり、企画の様子をYouTubeで配信することにした理由は?
神宮東営業所ホームアドバイザー:木村さん。「デジタル戦隊」メンバーとして立ち上げから関わり、動画の構成提案や撮影、編集依頼などに奔走
木村さん:元々「デジタル推進」という観点で集められたグループだったので、SNSやインターネットなどを利用し、新しいことを始めたいという意識は始めからありました。どう活用するか話し合いを進めた結果、企画段階からYouTubeで公開することを決めました。
お客様から家づくりの要望を伺う際、普段から「こういう間取りにしたい」とInstagramの写真を見せていただいたり、Pinterestで集めた画像からインテリアの雰囲気を共有したりすることがよくありますし、私自身もよくチェックしています。YouTubeで企画が形になる過程を公開するにあたり、打ち合わせの流れや家作りのコツ、ポイントをまとめてお客様に見ていただくことで、家づくりのヒントにしてほしいと考えました。
Q「10年先のミライ」の間取りや設備はどのように計画しましたか?
木村さん:基本的には若手メンバーが中心となって企画し、プラスして視聴者の皆さんの声としてInstagramのストーリーやYouTubeのコメントなどから声を拾い、投票も行って間取りや設備を決定しました。設備に関しては、実際に主要な設備メーカーのご協力いただき、YouTubeで各社のショールームや設備の特徴をご紹介したうえで、視聴者投票で設備を決定しました。
坪数やある程度の予算設定はありましたが、私たちや視聴者の「好き」を詰め込みました。
Qコロナ禍に開発された商品ですが、世相を反映した箇所はありますか?
安藤さん:コロナ禍を意識して搭載した訳ではありませんが、全館空調システムと24時間換気により、いつでもきれいな空気環境の中で清潔に過ごせます。また、玄関から入ってすぐに手を洗えるよう、SIC(シューズインクローゼット)の中に手洗いスペースを設けました。
また、家の中で作業ができる空間を設けたことは、世相を反映していると思います。オープンスペースにカウンターを設け、それぞれの作業をしながら家族と同じ空間で過ごせます。家族を近くに感じられる距離感は、今回の企画ならではだと思います。
Qこれから住宅購入を検討しているみなさんに一言お願いします
一宮営業所ホームアドバイザー:富永さん。「デジタル戦隊」メンバーの一員として動画に出演
富永さん:「10年先のミライ」は全館空調システムを採用しているため、壁の少ない開放的な空間を実現できました。玄関から入ってすぐの土間リビングや吹き抜けに面した空間などがあり、家にいながら居心地のよいカフェで過ごすようにくつろげます。ほかにも、多目的スペースとして使える小屋裏やワークスペースなど、たくさんの「こうしたい」が詰まっています。この商品自体に興味をもってもらうことはもちろん、これから家を建てる人にとって「こういうところが良かったな」「これはマネしたいな」など、理想の家づくりのヒントにしてもらえたら嬉しいです。
「10年先のミライ」 まとめ
コロナ禍に家で長い時間を過ごした経験から、生活習慣や価値観が変化した方は多いでしょう。衛生環境への配慮や自宅で仕事をしやすい環境など、住まいに求められることも変化しています。そして、10年後にはどのような生活となり、住まいに何が求められるのか。これから家を建てる人にとって、今回のインタビューは、未来に向けた家づくりのヒントとなるのではないでしょうか。
次回は、間取りの特徴や採用している設備など、「10年先のミライ」の魅力を詳しくご紹介します。
▼10年先のミライ の詳細はこちら
ラジオパーソナリティを経てフリーライターに。
住宅・インテリア・不動産分野を中心として、介護・グルメ・トラベルなどのジャンルでも執筆。
リフォームや注文住宅関連の住宅情報誌をはじめ、雑誌、書籍、新聞、インターネットなどのさまざまな媒体で取材・執筆を手掛けている。